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 新年あけましておめでとうございます。筆者はこれまで日本のSEの在り方について様々な視点で問題提起を含め言及してきた。2013年の新年を迎えるに当たって今年は、「SEマネージャーよ逞しくなれ!」というタイトルの連載で、改めて日本のSEの変革について書いてみたい。

 日本の多くのSEは、IT技術に偏重気味でビジネス意識に乏しく視野が狭い。また、仕事に対して受け身で営業や顧客などと壁を作りがちだ。そして往々に「営業は無理ばかり言う。IT技術も知らない。だからSEは困っている。会社はSEを分かっていない」などと言ってフラストレーションをためている。程度の差はあってもどこのIT企業のSEも大体こんな状況であろう。

 とはいえ、彼ら彼女らはシステム開発・保守・提案活動などで深夜を問わず懸命に頑張って、営業と共に会社を支えているのも事実である。だがSEのこんな状況は、SEはもちろん、会社にとっても顧客にとっても決して良いわけはない。プロジェクトがうまくいかなかったり顧客ともめたり、営業との関係がギクシャクしたりする。

 読者の方々も、こうした状況に概して異論はないと思う。筆者も現役時代、20代後半の頃からだと思うが「今のSEの状況はおかしい。SE自身にも問題があるが営業のやり方や会社にも問題がある。これで良いのか」と良く思ったものだ。

 当時若かった筆者には、SEとしての誇りもあった。そして色々悩んだ。「なぜ日本のSEは技術・技術と言うのだろうか。なぜ受け身でビジネス意識が薄いのか。なぜ営業ともめるのか。なぜ営業や会社にフラストレーションをためるのか。その原因は何だろうか。どうすれば良いのだろうか」と自分なりに考えた。

 そして、いろいろな人の意見も聞いた。相談もした。そして何とかしたいと思い、いろいろと試行錯誤もした。失敗もしたし、当たったこともあった。そしてこの問題と闘った。その闘いはSEマネージャーになってからも続いた。

 筆者のSE人生は、その闘いの連続だった。その経験を基に、「日本のSEはこれで良いのか。ぜひ変革してイキイキと誇りを持って働いてほしい。そして真に顧客に頼りにされるSEになって顧客と会社のために頑張ってほしい」。筆者はそんな想いで、これまで日経コンピュータやITproの連載で、“日本のSEの在り方”について書いてきた。

 「SEを極める」という本なども出版した。そしてIT関係者やSEの方々に、SEの在り方とその変革を訴えてきた。読者の方々から相当な反響もあった。SEのカリスマとか神様とか言われた。その反響から見て日本のSEは少しは変わると思った。

 だが甘かった。それから約10年たっても日本のSEはほとんど変化がない。依然として旧態然としている。あえて言えば、昔よりも悪くなっているようにも見える。しかも数年前からSE職種は“3K”と称されるようになった。SE職種に対する3Kの“K”には諸説あるが、「きつい」「帰れない」「給料が安い」といったものだ。学生が選ぶ職業ランキングも下がった。

 そんな状況を見て筆者は、「日本の情報化はどんどん進み、IT技術はますます複雑化している。だがそれを支えるSEは、依然としていろいろな問題を抱えている。これで情報化の進化やIT企業の発展・成長はあるのだろうか」と思う。そう考えているのは筆者だけではないだろう。多くのIT関係者もそう思っているはずだ。