PR

 時間効率や経費の面から、遠隔地にいる相手と話し合うツールとして、電話会議が頻繁に使われるようになりました。

 電話会議は対面での話し合いとは違い、相手の表情や態度(ノンバーバル)が見えないことから、理解度や納得度を把握することが難しくなるのが特徴です。顔の見えない相手と円滑にコミュニケーションをとり、会議での成果を出していくことが求められます。

 選択肢1の反応では、話し手はあなたが分かっているのか分からないのか不安になります。話し手に自分が聞いていることが伝わるように、適宜、「はい」「なるほど」などと声に出して相槌を打ちましょう。

 ただし話し手が話している途中で相槌を入れていると、かえって他の聞き手の集中力を妨げることにもなりかねません。話し手が一区切りついて、「ここまで質問は
ありませんか?」「分かりましたか?」といった確認があった場合に、はっきりと「はい」「大丈夫です」「質問があります」など、声に出して意思を伝えることが、重要なポイントになります。

 質問や発言がある場合には、選択肢2のように名乗りましょう。どの部署の、どのような役割の人からの意見か、相手の背景を知った上で意見を聞いたほうが、他のメンバーも理解が深まり、議論も進みやすくなります。

 会議で成果を出すためには、その会議が「何を目的に」開催されるのかを理解したうえで、ゴールに向かうために質問をしたり、発言をしたりする必要があります。選択肢3のように、事前に進行表(アジェンダ)を確認し、目的やゴールを知ってから参加するようにしてください。他のメンバーにとっても、目的があいまいなまま参加するメンバーより、目的にあった発言や質問をするメンバーの方が、ありがたいものです。

 選択肢4のような、「ただそこにいるだけ」の受け身の姿勢では、得るものは少なくなります。会議の目的があいまいな場合は、「念のため確認なんですが」と会議の目的を確認するところから始めてみてください。この後の会議を有意義な時間にできますよ。

森 美緒(もり みお)
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育コンサルタント、産業カウンセラー
1999年、教育出版社に就職し、営業および営業担当者向け研修を担当。商社での秘書業務を経て、2005年にグローバル ナレッジ ネットワークに入社。2006年より現職。ビジネスマナー、プレゼンテーション、コミュニケーションなどのヒューマン・スキル研修の実施に当たっている。