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 「クラウド」「モバイル」「ソーシャル」「インフォメーション」の4つの力の結び付き。米ガートナーはこれを「Nexus of Forces」と呼び、ユーザーの行動様式を変える一方で、新たなビジネスチャンスを生み出す原動力になるとの見解を発表している。このNexus of Forcesについてガートナーは、米国・オーランドで2012年10月21日~25日に開催された「Gartner Symposium ITxpo 2012」のキーノートで詳しく解説した。その講演を5回にわたってお届けする。

 2回目の今回は、前回に引き続き、ガートナーのリサーチ部門最高責任者であるピーター・ソンダーガード氏の講演を紹介する。テーマは「IT市場の変化」だ。なお講演の動画は、ガートナーの日本語サイトから視聴できる。


 続いて、IT市場の変化について見ていこう。今我々は、ターニングポイントにいる。最近の米HP、米Microsoft、米Ciscoが直面している状況から察するに、大手のメガベンダー各社は少なくとも4つの力(前回を参照)のうちのいずれか1つの力への対処に苦慮している。

 これらメガベンダーが直面している課題には、次のような加速要因がある。(1)利幅に対するクラウドのプレッシャー、(2)シンプルさと新しいクライアント・デバイスに対するニーズの流動性、(3)ソフトウエアのプロセスモデルでのコラボレーション---。

ガートナー リサーチ部門最高責任者 ピーター・ソンダーガード氏
ガートナー リサーチ部門最高責任者 ピーター・ソンダーガード氏

 皆さんのベンダーは、未来に向けた歩みを後押ししてくれているだろうか。それともブレーキとなっていないだろうか。今後も、ITの提供方法に変革を起こす多くの革新的ベンダーが登場するだろう。皆さんがすべきこと、それはモバイル市場で何が起こっているのかに注視することだ。

 数年前、我々が純粋なモバイルソリューションからNexus of Forces(力の結節)へ移行する中で、フィンランドのNokia、米Motorola、カナダResearch In Motion(RIM、*1)などのトップベンダーは、ソーシャルに対応し、情報主導型でクラウドを基盤に構築されたモバイルエコシステムの実現に多大な努力を払っていた。

*1 2013年1月30日にBlackBerryに社名変更

 Microsoftなどのベンダーにとって、その先には様々な課題がある。Windows 8やタブレットに対する消費者市場の反応がどれほど高かったとしても、ビジネスの分野ではレガシーデバイスをWindows 8に替えるべきビジネスニーズがないのだ。このため、少なくとも2014年までを通じ、企業の90%はWindows 8 の大規模展開を見送るだろう。

 大きな努力を払わなければならない企業もあれば、順調に成長を遂げる企業もあるだろう。ガートナーは、Nexus of ForcesによってIT市場が成長を遂げると考えている。ガートナーの調査から、これからの12か月、世界のIT市場は3.8%の成長率で推移し、4年後には4兆ドルという驚くべき規模に達する見込みだ。この成長が加速するのに伴い、我々はテクノロジー市場自体の定義を広げていく必要に迫られるだろう。