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 近年、首都圏では延べ床面積が1万平方メートルを超える巨大データセンター(DC)が相次ぎ開業している。野村総合研究所(NRI)が200億円を投じて2012年11月に開業した「東京第一データセンター」(写真1)は、その中でも最大級のものであり、延べ床面積は3万8820平方メートル。「19インチラック」を2500本収容できる。NRIが開業時に開催した現地説明会を元に、その詳細を見てみよう。

写真1●野村総合研究所「東京第一データセンター」の外観
写真1●野村総合研究所「東京第一データセンター」の外観
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 以前の連載記事(関連記事:DCの2013年問題、首都圏で)で紹介したように、首都圏では巨大DCの開業が目白押しだ。最も大きいDCは、アット東京が2012年7月に開業した「アット東京データセンター 新棟」で、延べ床面積は4万平方メートル。同3万8820平方メートルのNRI東京第一DCは、これに次ぐ2位の規模となる。いずれも、日本における巨大建築物の代表格である東京ドーム(建築面積4万6755平方メートル)に匹敵する大きさである。

全社規模でのサーバー収容台数を2倍に

 NRI東京第一DCが巨大なのは、面積だけではない。DCに供給される電力量を示す「受変電容量(受電能力と呼ぶ)」は4万KVA(40メガワット相当)。NRIの4つある既存DCの受電能力は、「横浜第一DC」が1万KVA、「横浜第二DC」が1万5000KVA、「日吉DC」が1万KVA、「大阪DC」が1万KVAで、4つの合計で4万5000KVAだった。DCに格納できるサーバー台数を決めるのは、面積ではなく受電能力である。NRIは東京第一DCの開業によって、DCに設置できるサーバー台数の規模を、従来の2倍に拡大したことになる。

 東京第一DCに収納できるサーバー台数は、どれほどになるだろうか。同DCはラックを2500本収納可能で、1ラック当たり平均7.5キロワットの電力を供給できる。消費電力500ワットのサーバーであれば、合計3万75000台が収容できる計算になる。

 これだけ規模が大きくなると、DCを開業しても、すぐに満床になるということはない。NRIシステムマネジメント事業本部長の中村卓司執行役員によれば、東京第一DCは「8~10年で満床を目指す」見込みであるという。実際、同DCの建物は完成しているが、内部の大半は「未完成」のままである。同DCの内部はいくつかの区画に分割されており、現時点ではその中のごく一部で、ラックや空冷装置、無停電電源装置(UPS)が設置されていて、サーバーを収容できるようになっている。それ以外の大半のフロアは、中に何もない「スケルトン」の状態だ。今後数年かけて、ユーザー企業の需要に応じてラックやUPSなどを増設していく。