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子供にはリアルな体験をさせよう

 イベント会場には、中高生の親世代の参加者も多かったため、登壇者たちは親世代に向けて「どう育てればいいか」といった視点でも話をしていた。

 灘高校1年生の矢倉大夢さん(関連記事)は、「ITに限らず、疑問を持つ力、つながりを見つける力」を育てる必要があるのではないかと話した(写真6)。矢倉さん自身、「なぜこう動くのだろうか?」と考えてきたことが、未踏IT人材に認定されたり、様々なコンテストで入賞したりしたことにつながったという。

写真6●灘高校1年生の矢倉大夢さん
写真6●灘高校1年生の矢倉大夢さん
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 矢倉さんが疑問力を身につけた背景には、「両親と日常の会話で、なぜ?という会話をしてきた影響が大きい。例えば、『ゆりかもめは、なぜゆりかもめという名前なのか?』について、親子が『わからない』『検索しよう』というのではなく、お互いにこうかもしれないと話す環境があった」と振り返った。

 さらに、矢倉さんは、「子供に体験をさせる」ことの重要性を強調した。「僕は、能楽、農業体験、電子工作などいろいろ体験させてもらった。子供に強制するのではなく、体験を通してさらに興味を広げられるようにしたほうがよいと思う」という。

 同様にTehuさんも、「両親は中国で音楽家として活動していたので僕にも3歳ころから音楽や水泳などいくつもの習い事をさせたくれた。僕自身は音楽に才能がなかったが、今アイドルのプロデュースなどで音楽が役立っている」と幼少時の体験が今につながっていると語った。

「恐れず教育でもっとテクノロジーを使ってほしい」

 このほか、中学2年生のエンジニアである角南萌(関連記事)さんは、自分自身が小学生時代を米国で過ごし、その後日本に帰国した実体験を基に、「日本はもっと創造性やコミュニケーション力を高める教育にチャレンジしてほしい」と訴えた(写真7)。

写真7●中学2年生の角南萌さん
写真7●中学2年生の角南萌さん
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 角南さんが通っていたニューヨークの学校では、小学校6年生のときに全員にMacBook Proとメールアドレスが配布され、先生や学校とのやり取りの際はマナーを教えてもらったり、調査をしたり、動画を編集したりと、ITを自分を表現する重要なツールとして活用していたという。ところが帰国した日本の教育スタイルは、先生が黒板に書いた文字をノートに写すというもので、カルチャーショックを受けた。

 さらに、米国では調査力や議論、創造性に教育の重点が置かれていたのに対して、日本では暗記中心の教育。角南さんは、「テクノロジーを恐れずに、変わることを恐れずに、創造性を重視した教育にチャレンジしてほしい」と話した。日米両方の教育を体験した当事者である中学生の言葉は重い。

 なお、同じタイトルで同日別会場で開催されたプレゼンの動画は、こちらで閲覧できる。