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 人が動けば当然のことながらコストが発生します。複数人が集まる会議が積み重なれば、莫大なコストとなります。山崎 将志さんの著書『会議の教科書』によれば、平均賃金700万円程度の社員が100人ほどいる組織では、会議に使われているコストは、会議室代などを含めると、年間2億円にも達するそうです。

 また、会議に長く時間をとられることによって自分の仕事ができず、残業で対応してしまいプライベートの時間が減るということもあります。

 会議に長く時間を割かれるのは、百害あって一利無し。会社のコスト削減に貢献する意味でも、自分自身のワークライフバランスを保つという意味でも、「短時間」で「質のよい成果」を出せるようになりましょう。

 会議で効率よく成果を出すためには、開始時から全員が有意義な話し合いができるよう、メンバーの会議に参加する意欲を整える配慮が必要です。

 選択肢1も選択肢3も、2日後に開催する会議の招集には不十分です。会議開催までの2日間、メンバーは、何のために何を話すかが分からず、どんな心構えをしていけばよいかが分からないからです。

 「当日の議事内容見たら大体分かるでしょ」というのは、進行役や主催側の「よく分かっている」人たちの意見です。参加メンバーの中には、考えがすぐにまとまらず、発言する意欲があってもできないメンバーがいるかもしれません。事前に考えがまとまれば積極的に発言できるメンバーが、「受け身」になってしまう可能性もあります。

 これは、選択肢2のように、招集通知を出す際にあらかじめ会議当日の議事内容や会議の目的を記載し、何を話し合うかを事前に伝えることで、改善できます。メンバーも、より的確な意見を言うための準備ができるので、成果の質が高まりやすくなります。

 時間と場所を押さえるために、まずは、選択肢1や選択肢2の行動をとる場合も多いと思いますが、その後、会議開始前までには、会議当日の議事内容や会議の目的を共有しておきましょう。

 余談ですが、会議招集メールには、招集会議の目的や議事内容のほか、「読んでおいてほしい資料」や「調べておくべきこと」などがあれば、事前課題として明記しておくことをお勧めします。

 会議が始まってから初めて資料の読み合わせでは、読み合わせている分、時間が長くなります。事前に資料を読むことで、話し合いに時間がかけられたり、会議にとられる時間を短縮することができるからです。

 準備8割、本番2割。会議で効率よく成果を出すためにも、招集通知からきちんと行うとよいですよ。

岩淺 こまき(いわあさ こまき)
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育コンサルタント
1997年、システム販売会社に就職し、営業・技術支援および導入企業向けの研修を担当。その後、人材紹介会社での中途入社社員向けビジネスマナー/IT研修、メーカーでの販売促進セミナーの企画・運営業務を経て、2007年より現職。ビジネスマナー、プレゼンテーション、コミュニケーションなどヒューマン・スキル研修の実施に当たっている。