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写真●フィリピンソフトウエア産業協会(PSIA)のノラ・テラド氏
写真●フィリピンソフトウエア産業協会(PSIA)のノラ・テラド氏
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 日本市場におけるビジネスは限定的だが、公用語の英語を武器に欧米向けプロジェクトを次々と手掛けていく--。BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)やオフショア開発で、インドとよく似た背景を持つASEAN(東南アジア諸国連合)の国がある。フィリピンのことだ。

 「世界レベルでみると、インドに比べて我々の取引規模はまだ非常に小さい」と、フィリピンソフトウエア産業協会(PSIA)のノラ・テラド氏は述べる(写真)。ただし日本向けビジネスにおいては、「チームワークを重視するため、馴染みやすいはずだ」(テラド氏)とインドとの違いを語る。「IT関連における対日輸出の割合を現在の7%から2016年には10%まで増やしたい」と意気込む。

日本市場攻略に動き出す

 フィリピンIT企業における上客は古くから米国企業だ。ところが日本市場攻略に動き出すフィリピン企業が出始めている。

 積極的なのがセブ市に開発拠点を持つ「Alliance Software」である。フィリピン資本のソフトウエア企業として2番手グループに属し、200人規模の技術者を抱える。同社は米IBMのフィリピン拠点からアプリケーション開発などを受託する一方で、日本市場向け事業にも力を注ぐ。現在は事業の半分以上を日本市場向けの受託開発が占め、2006年には日本拠点を設立している。

 最大手のPointwest Technologiesも日本市場攻略に動き始めた。現在は取り引きのほとんどを米系企業向けが占めるが、「3年間で売上高の3割を日本市場向けにしたい」とレナート・キゾンExecutive Directorは野心的な目標を掲げる。まずは日本向けのブリッジエンジニアを3~5人確保する計画だ。

 従来から日本市場向けに特化したオフショア企業も、体制強化に余念がない。月電グローバルソリューションズは、現在350人のフィリピン人IT技術者を2015年には500人体制に拡大する。AWSは2012年12月に日本の医療系IT企業を買収した。同社は組み込みソフトウエアをはじめ、スマホアプリや業務アプリなどの開発・保守や試験サービスを得意としてきた。今後は、業種特有の技術分野におけるサービスラインアップを整え、幅広い分野での受注を目指す。