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 片付けの研修やコンサルティングを始めると、決まって「忙しくて片付ける時間が取れない」という声を聞くことになる。これは多くの社員が、頭では片付けられたらいいと分かっていても、そもそも片付けを始められないでいる証拠だ。そのような社員への最初のアプローチとしては、「負のスパイラル」の話をするのが効果的である。

 片付けにおける負のスパイラルとは、「仕事が忙しい」→「片付ける時間がない」→「片付けないから、さらに物が散らかる」→「いつも物を探している」→「時間をロスして、仕事の効率が悪くなる」→「さらに仕事が忙しくなる」(最初に戻る)という状態を指す。要するに、身の回りを片付けられないことで、いつの間にか大切な時間が奪われているという悪循環を起こしている。

 このような負のスパイラルから脱するにはどうしたらよいか。解決策を3つ紹介しよう。

 1つめは「時間がないから片付けられない」のではなく、「片付けないから時間がない」と発想を変えてもらうことだ。そして業務時間の一部を片付けに使うことは、「新たな時間を生み出してくれる自分への投資機会である」と部下に教え込む。

 2つめは「少しずつ片付ける」ことを心掛けるように話を持っていく。多くの人は一度にまとめてやろうとするあまり、その時間をいつまでも確保できずに先送りしてしまう。そこでデスク回りを、1番目の引き出しとか机の右側といった具合に細分化していき、「1日1カ所、15分」を目安に少しずつ片付けてもらう。

 3つめは、片付けを「イベント化」する。普段は少しずつ片付ける心掛けが大切だが、片付けという“新しい”ことを職場全体で一斉に始めるため、ある種の勢いを演出する。