宮本和明のシリコンバレー最新先端技術報告
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伸縮するセンサーを皮膚に貼り健康管理、スマホ認証技術にも応用
デジタル・ヘルスで斬新なセンサー技術の登場が相次いでいる。その中で皮膚に貼り付けるセンサーが話題になっている。これは「BioStamp」という名称で、バンドエイドのように皮膚に貼り付けて、身体の状況をモニターする。BioStampは伸縮する電子回路でセンサーを構成し、MC10というベンチャー企業が…
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1兆個のセンサーが稼働するスマート社会に向かう、未来は思っているより明るい
情報通信技術が加速度的に進化する社会に向け、センサー技術の在り方を討議する学会「TSensors Summit」が、10月23日から三日間、スタンフォード大学で開催された。発起人はJanusz Bryzekで、Fairchild Semiconductorセンサー・ソリューション部門副社長である。…
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Googleの最先端技術開発“月着陸プロジェクト”を担う謎の研究所「Google X」
Googleは検索という枠を飛び出し、月着陸(MoonShot)のような、かつての人類にとっての不可能を可能にするプロジェクトに取り組んでいる---前回の「自動運転自動車」、前々回の「老化防止」とその一旦を紹介してきた。そのMoonShotプロジェクトの高度研究を担うのが「Google X」だ。し…
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「人が運転するより安全」、独自ブランドの自動走行車を開発するGoogle
先週レポートしたGoogle Moonshot (月着陸) の中心組織がGoogle Xである。Google XはGoogle研究所として機能し、1960年代の宇宙開発のように、壮大な目標に向かって研究を進めている。Google X最初のプロジェクトが自動走行車 (Self-Driving Car…
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「検索の会社」から変身、老化の解明に挑むGoogle
Googleは、10月17日、四半期決算を発表した。ネット広告事業が好調で、売上高が過去最高を記録。この発表を受け、翌日の株価終値は、前日より$122.61値上がりし、$1,011.41となり、初めて1000ドルの大台に乗った(下のグラフ) 。消費者がモバイルに移り広告単価が安くなる中、売り上げを…
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マップ技術の焦点はアウトドアからインドアに - LEDライトで店舗内消費者の位置を検出
「インドア・ナビゲーション」に多数の企業がリソースを集中
小売店舗がAmazon.comの手法を取り入れ、デジタル化を進めている。店舗内の顧客位置情報を正確に把握することが、販売促進のための必須要件となる。店舗内ではGPSシグナルを捕捉できないため、WiFiシグナルを使う方式が一般的である。このレポートでは、照明用のLEDライトを使った、高精度なポジショ…
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監視カメラや無線LANによるスマホ監視からプライバシーを守る技術
小売店舗がデジタル化を進め、監視カメラから顧客の性別や年齢を読み取り、WiFiアクセスポイントからスマートフォンの個人情報を抜き取る。デジタル世代に生活している我々は、いかに個人情報を守るべきか。このレポートでは、プライバシー保護のためのユニークな技術を、それらが内包しているメッセージと共に考察す…
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医療機関がスマートフォンで心電図や血液検査、診療コスト削減の切り札に
スマートフォンを使った臨床検査がアメリカの医療機関で始まっている。スマートフォンに医療センサーを装着し、心電図、血糖値、血圧を測定する方式で、フィールド・トライアルが行われている。従来は、消費者向け検査ツールとして提供されてきたが、医療機関はスマートフォンを媒体とする検査方式に熱い視線を注いでいる…
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ウェアラブル・スマートキー~心臓の鼓動で認証、手を振ってドアをアンロック
Samsungを筆頭に各社からスマートウォッチが出荷され、市場は急速にウェアラブルに向っている。しかし、スマートウィッチは消費者の心を開くコードを見出せなく、市場から厳しい評価を受けている。この市場では、ベンチャー企業から斬新なウェアラブルが登場している。Toronto (カナダ) に拠点を置くB…
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カメラで客を追尾・解析する小売店舗、顔認識で表情や性別比率も
小売店舗がAmazon.comの手法を参考に、急速にデジタル化している。RetailNextというベンチャー企業は、店舗に設置されている監視カメラの映像を解析し、顧客の線動を把握し、売上向上のためのソリューションを提供している。Synqeraのソリューションは、支払いの際にカメラが顧客の顔を読み取…
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Samsungのスマートウォッチ「Galaxy Gear」に厳しい評価、Appleへの期待が高まる
Samsungは、2013年9月4日、スマートウォッチ「Galaxy Gear」を発表し、この模様はYouTubeでライブ放送された。アメリカでは主要メディアがGalaxy Gearを未来のガジェットとして報道し話題を呼んだ。その一方で、多くのニュース・サイトは、Galaxy Gearはスマートウ…
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顧客行動データ分析で進む“小売店舗のAmazon化”、個人情報保護が政治問題にも
小売店舗がオンライン・ストアーの手法を取り入れて、急速にデジタル化している。多くの消費者がオンライン・ストアーに向かうなか、小売店舗は情報通信技術を駆使し、消費者を呼び戻している。小売店で消費者のスマートフォンにアクセスし、位置情報を把握し、顧客の挙動を把握する方式が注目されている。同時に、スマー…
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第三のモバイルOS「Firefox OS」に勝算はあるか
第三のモバイルOSであるFirefox OSを搭載したスマートフォンは、スペインTelefonicaから出荷されている。日本ではKDDIがFirefox OS搭載スマートフォンの投入を表明している。スマートフォン市場ではiPhoneとAndroidが強固な市場を築いている。第三のOSに参入の余地は…
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2013年最大のヒットとなるか、Googleの35ドル・スマートテレビ「Chromecast」
テレビの未来が大きく変わろうとしている。Googleは、2013年7月24日、記者会見でChromecastを発表した。Chromecastとは、Google TVをスティック状に実装したもので、テレビ端子に差し込むだけで、スマート・テレビとして機能する。手軽に使えるだけでなく、ここにはGoogl…
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起業を目指す新興国の頭脳がシリコンバレーに結集---500 StartupsのDemo Day
今アメリカで最も元気なアクセラレータの1社が500 Startupsである。アクセラレータとは、ベンチャー・キャピタルの一形態であるが、投資するだけでなく、指導や教育を通じ、若い企業を短期間で加速度的に育てる機関である。参加企業は、アクセラレータ・プログラムの最後に開発した製品をベンチャー・キャピ…
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米国3Dプリンター事情(3)オバマ政権の3Dプリンター政策「アメリカに製造業を呼び戻す」
オバマ大統領は、2013年2月に行われたState of the Union Address (一般教書演説)で、アメリカに製造業を呼び戻すために、各種政策を実行することを宣言した。その一つが3Dプリンターを活用した製造業の展開で、オバマ大統領は、Youngstown (オハイオ州)に設立したNa…
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米国3Dプリンター事情(2) スマホで3Dスキャン、クラウドで3Dプリント
3Dプリンティング技術で、ハードウエアやプリント素材の研究開発が急ピッチで進むなか、3Dプリント・クラウドが相次いで登場している。消費者向けには、iPhoneが標準インタフェースとなり、手軽な操作で3Dプリンターを利用できる。
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米国3Dプリンター事情(1) ユーザーはハッカーから一般消費者にシフト
ものづくりの祭典「Maker Faire」から
3Dプリンターの位置づけが、ハッカーから一般消費者にシフトした。3Dプリンターが一般消費者の手の届くところまで降りてきて、使い易いツールの整備が進んだ。前述の通り、3DプリンターをAmazon.comで購入でき、また、Staplesという文房具量販店は、3Dプリンターの販売を開始した。一部のマニア…
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Siriの機能をAndroidで提供する「Sherpa」
進化するエンタープライズ・モバイル(4)
企業向けモバイルの最新動向を、DEMO Mobileからレポートする。最終回の今回は、Androidスマートフォン向けにアシスタント機能を提供しているSherpa (シャーパ) というアプリを考察する。
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“Siriのビデオ版”、利用者と対話するスマホ動画
進化するエンタープライズ・モバイル(3)
企業向けモバイル技術の最新動向を、DEMO Mobileからレポートする。モバイル・プラットフォームでは、音声による入力が殊のほか重要となる。Volio (ボリオ) というベンチャー企業は、利用者の問いかけに、ビデオで答える技術を開発している。Volioの創設者であるRon Croenが、ステージ…