PR

ソーシャルリワード活用の余地も

 もう1つの非金銭的リワードであるソーシャルリワードも活用の余地が大いにある。現状のリワードはそれを第三者に自慢する場が用意されていない。商品レビューやコミュニティへの書き込みの際に、現在の称号やキャラクター画像を表示するだけでもソーシャルリワード性は強くなる。肌の悩みの解決に貢献するような書き込みをしてくれたユーザーに対しては特別なリワードを提供するといった仕組みも有効だろう。

 オンボーディングについてもできることがありそうだ。サイト内でしばらく行動しても購入に至らないといった目的志向性の薄いと思えるユーザーに対しては、直接的な購買行動ではなく、肌の悩みについて、より深く知ってもらうことをまず実践してもらうような施策が考えられる。悩みの理解が深まれば購買にもつながりやすくなるだろう。

最初からすべてを盛り込まない

 今回はドクターシーラボのゲーミフィケーション施策を例に取り、どのような観点でゲーミフィケーションデザインが行われているかを説明した。これまで紹介してきたゲーミフィケーションの発想を使うことで、更にどのような改善が考えられるかについても触れた。

 大切なことは、こうした改善点について最初からすべてを盛り込むのは現実的な進め方ではないことを理解することだ。実際に始めてみれば、ゲーミフィケーションの考え方に則って様々な見直しポイントが見えてくる。どの点から実施していくべきかは、実際にはデータを見ながら改善効果の最も大きいであろうところから順に対処していくことになる。

 こうした優先度を決めるために必要なのが、実際のユーザーの行動データである。これなしでやろうとすると、最初からすべてを盛り込まなければならなくなってしまう。まずは始めてみて、そこから見直しを随時かけていくというプロセスが重要だ。

 次回は、別の事例を元に解説する。

深田 浩嗣(ふかだ こうじ)
ゆめみ 代表取締役
 1976年生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中の2000年1月、代表取締役CEOの片岡俊行、取締役最高技術責任者中田稔と共に株式会社ゆめみ設立。技術力を駆使してモバイルECシステム、メール配信システム(2011年9月で累計送信通数63億通以上)、大規模CRMシステムの開発やソーシャルゲームプロバイダなど「モバイルを戦略的に使うためのコンシェルジュ」として、モバイルインターネットサービスの企画・開発・運営を手がける。著書に「ソーシャルゲームはなぜハマるのか ゲーミフィケーションが変える顧客満足」(ソフトバンクパブリッシング)、「ゲームにすればうまくいく <ゲーミフィケーション>9つのフレームワーク」(NHK出版)がある。ゲーミフィケーション専門の情報サイト「gemification.jp」編集長。