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 ITブームが再来したシリコンバレー。全米は景気回復の足並みが緩やかであるが、シリコンバレーは特異点で、インターネット・バブル時の熱気を感じる。昨年から、セキュリティ分野への投資が増え、イノベーションが加速している。同時に、アメリカに対するサイバー攻撃が顕著となり、国防の観点から、セキュリティ技術が再評価されている。

45億円を調達する企業も

 シリコンバレーで生活していると、ブームを肌で感じる。街には自動車が増え、駅の駐車場は早朝から満車となり、レストランを予約をするのに苦労する。サンフランシスコは、住宅不足に伴う家賃の値上がりが深刻で、Micro Apartmentと言われる、極小の低価格ワンルームが登場している。

 この背後には、シリコンバレー就業者数の増加があり、IT企業は雇用を増やし、ベンチャー企業が数多く誕生している。シリコンバレーのIT分野への投資は、リーマンショックで大きく落ち込んだが、徐々に回復の道を辿り、2011年からは一転して投資金額が急伸し、高いレベルで推移している。

PricewaterhouseCoopersのデータをVentureClefで統計処理
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 その中でセキュリティ分野への投資が旺盛である。上のグラフは、シリコンバレーのセキュリティ企業へのベンチャー・キャピタル投資金額の推移を示したものである。2009年以降、セキュリティ分野への投資は、ほぼ停止状態であった。昨年から大きく流れが変わり、この分野が再度注目を集めている。2012年第四四半期には、投資金額が急伸しているが、これはサイバー・セキュリティやクラウド・セキュリティで大型投資が行われたためである。サイバー攻撃を防御する技術を開発しているFireEyeというベンチャー企業は、4500万ドル(45億円)の投資を受けている。市場がクラウドやモバイルに移り、これらプラットフォームの脆弱性が顕著となり、セキュリティ技術への投資が加速している。

 その背景には、アメリカ全体を襲う、続発するサイバー攻撃がある。