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 2013年4月5日、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)の会議室でVyattaユーザー会が開催されました。Vyattaとはルーター機能を実装したソフトウエアで、いわゆる「ソフトウエアルーター」です。最近のソフトウエアルーターの代名詞となるほど普及してきており、耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

写真●Vyattaユーザー会の会場の様子
写真●Vyattaユーザー会の会場の様子
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 そもそもVyattaは、米Vyatta(以下Vyatta社)が提供していたオープンソースのソフトを基に機能を充実させ、統合化させたソフトウエアルーターです。昨年末に米ブロケード コミュニケーションズ システムズ(以下ブロケード)に買収され、今は同社のプロダクトとなっています。今回のVyattaユーザー会は、Vyatta社がブロケードに買収されてから初の会合です。ブロケードの担当者の講演もあり、Vyattaの今後の展望について話を聞くことができました(写真)。

 今回のVyattaユーザー会は、そうしたこともあってか大盛況。参加登録の段階からその様相を呈しており、参加登録を開始してから数日で予定人数に達しました。当日前に出たキャンセル分を募集しても、数時間と持たずに売り切れる状態でした。こうして迎えた当日も、なかなか盛り上がった議論が行われました。

無償版の提供は今後も継続

 Vyattaユーザーにとって最も気になるのはVyatta Update(Vyattaの最新情報の紹介)です。Vyatta Updateは二つに分けて行われ、最初にブロケードの菊池 之裕さんによる発表、次に銀座堂の浅間 正和さんによるVyatta Core 6.5に関する技術的な発表という構成でした。浅間さんによる技術的な内容も大変注目すべき内容だったのですが、ここではブロケードの菊池さんの発表内容を紹介したいと思います。

 Vyatta社が提供していたVyattaには「Vyatta Core」という無償版と、機能やサポートなどを付加した有償版「Vyatta Subscription Edition」がありました。言ってしまえば、無償版を配布しているからこそVyattaが普及し、広く使われているわけです。もちろん、Vyatta社としては無償版をきっかけにして有償版の販売へとつなげたかったと思われます。このVyatta社がブロケードに買収された今、Vyattaはどうなっていくのでしょう。ユーザーとしては今後の動向がとても気になります。

 この件については、Vyatta社がブロケードに買収された直後に発表した声明で言及していました。

「First, we’d like to assure you that Vyatta will continue to support the open source community. Without its support, the company would not have grown to be a leader in the software-based networking movement.」

 要約すると「Vyattaは、今後もOpen Sourceコミュニティをサポートする」ということです。今後も無償版Vyatta Coreを提供すると明言しています。原文にもありますが、Vyatta社としては、「VyattaはOpen Sourceコミュニティのサポートなしではここまで成長できなかった」と認識しているため、「コミュニティのサポートは続ける」ということです。Vyattaユーザーとしては、ひとまず安心です。