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 「未来に飛躍する人と組織の羅針盤」というタイトルを付けた本連載は、様々なトピックを取り上げ、そこで起こっている人と組織の課題について考えていくものです。最初に本日から5回連続で、日本の様々な企業で起こっている「ソリューションビジネス化」に関する課題について考えてみましょう。

 今、日本の製造業が岐路に立たされていることは報道などから認識されていることでしょう。これまでのように「個々の製品の性能の良さ」だけでは、新興国を相手とするグローバル競争には勝てなくなりました。こうした環境で競争を続ける、つまり顧客の課題を解決するために必要なことが「ソリューションビジネス化」であると考えられています。

 例えば、個別の機器にネットワークに接続する機能を組み込んで、そのネットワークの設計も含めて製品を提供するといったことや、付属品や周辺の他社の機器も併せて提供するといったことが挙げられるでしょう。それだけでなく、機器を利用するためのトレーニングや、業務プロセスの見直しに関するコンサルティングも併せて実施するといったことも該当するでしょう。

 つまり、製品を提供して終わりではなく、顧客のニーズに併せて個別のサービスを提供することが求められます。こうしたことは、もはや当然だと考えている方も多いのではないでしょうか。では、なぜこうなったのでしょうか。それはある程度技術が枯れてきて技術の新規性だけでは差別化が難しくなってきた、いわゆる「コモディティ化」が進んだからです。コモディティ化が進むと、当然製造コストが安いところが有利になります。

 もちろんこうした中で、これまでとは全く異なる新しい価値を創造し、提供する企業も出てくるでしょう。とはいえそれは簡単なことではありません。そこで多くの企業は、生き残るための取り組みとして「ソリューションビジネス化」に向かいます。これは「顧客視点の課題解決」へのシフトであり、製造業に限らず、IT業界や金融業など、業種を問わずすべての業界に求められるトレンドであると言えます。