
Linuxでコマンドの使い方を学ぶ「日経Linuxコマンド教室」で教える水口先生。授業が終わったところで、すかさず生徒たちから質問が飛んでくる。今日は、なつ美ちゃんがコマンドの実行結果の出力方法について尋ねてきた。
水口 今日の授業はここまでにするよ!今日はみんなでお花見に行くから準備してね!
なつ美 先生!ちょっと待ってください。お花見の前に、質問があります!テキストが1画面に収まらない場合があって、半分ぐらいしか見られないんです。その出力結果をファイルにも保存したいんですけど、どうすればよいですか?
水口 そういうときは、パイプやリダイレクトの機能を使えばいいんだよ。早速やってみよう!Ubuntuでコマンドを操作するには、左上の「Dashホーム」をクリックしよう。現れた検索窓に「端末」と入力するとアイコンが出るので、それをクリックして起動させてね。

水口 前提としてLinuxはコマンドを実行してモニターに文字を表示したり、プログラムを実行してファイルに結果を出力したりできる。表1の「標準入力」「標準出力」「標準エラー出力」の3つを覚えておこう。
用語 | 意味 |
---|---|
標準入力 | データの入口のことで、キーボードからの入力を指す |
標準出力 | データの出口のことで、モニターへ文字を出力する |
標準エラー出力 | プログラムのエラーメッセージの出口のことで、モニターに文字を出力する |
水口 まずは、パイプを使ってテキスト文字を全体的に見えるようにしていくよ。パイプとは、コマンドなどで処理した結果の標準出力を別のプログラムの標準入力に渡す機能だ。パイプを使うときには「|」で複数のコマンドをつなげるんだ。
なつ美 う~ん、イマイチわかりませんね。
水口 例えば「etc」ディレクトリーをlsコマンドで表示させると、1画面に収まり切らないよね。
$ ls /etc/

なつ美 ほんとだ!一部しか表示されない(写真1)。
