PR

 今やどんな企業でもイノベーション必要性が声高に叫ばれている。しかし、ビジネスの成功を100%保証するものではない。これまでは顧客ニーズの洞察が足りない、実行力の欠如が失敗の原因とされることが多かった。本書はそんなイノベーションのリスクを、エコシステムという広い視点(ワイドレンズ)で捉え、豊富なケーススタディーを用いながら解説した本だ。

 本書の論旨は、個別最適ではなく、他社を含めたエコシステムの全体最適を求めなければイノベーションは失敗するという主張。エコシステムの全体像を捉え、ポジショニングを定め、ゲームに勝つ、という3つのフェーズに分けて、それぞれリスクを避けるための考え方なども取り上げている。このような視点で書かれた著書はこれまでになく、非常に面白い。技術的なイノベーションは起こっているものの、ビジネスに結び付けられない日本企業にとって参考になる点が多い。

ワイドレンズ


ワイドレンズ
ロン・アドナー 著
清水 勝彦 監訳
東洋経済新報社発行
1890円(税込)