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 3人目の今回は、大阪ガス情報通信部ビジネスアナリシスセンターの河本薫所長である(写真)。河本氏はエネルギー分析の専門家であり、かつ、データ分析を駆使して社内の様々な問題解決に取り組んできた実績を持つ(関連記事:ナニワのデータサイエンティストは、現場の「こうちゃうか?」を尊重)。ヒメネス氏や工藤氏とは異なるユーザー企業側の立場から、データサイエンティストについて、力強く思いを語った。


写真●大阪ガスのデータサイエンティストである河本薫氏
(写真:北山 宏一)

河本氏:私が所長を務めるビジネスアナリシスセンターは、大阪ガスの情報通信部の中にある社内組織です。そのため、アニカさんや工藤さんが所属する組織のように、入るのにテストはありません(笑)。通常の人事異動で、担当者が配属されてきます。

 現在、私を含めて9人のデータサイエンティストが在籍しています。人材は「採るのではなく育てる」が基本的なスタンスですね。「(外から)見つけてくるのではなく“創って”いく」と言ってもいいかもしれません。

 ただし、事業会社ですので、机に向かって勉強しているだけでは駄目です。やはり、OJT(職場内訓練)が欠かせません。

 大阪ガスの業務を知らずに、適切なソリューションをビジネス現場に提供することはできないからです(関連記事:データサイエンティストは「若手、女性、エコ」から )。

 社内のデータサイエンティストに求めるスキルも、アニカさんや工藤さんとは優先順位が少し違うかもしれません。

 ビジネスアナリシスセンターのメンバーの多くは、理系出身です。統計学の知識はある程度身に付いている人がそろっています。

 しかし、「統計処理は得意なんだけれども、人とのコミュニケーションが苦手です」という人が少なからずいます。当社の場合は、それでは困ります。

 どちらかと言えば、統計の知識よりもコミュニケーション能力の方が必要でしょう。

 というのも、私たちが一緒になって業務を変えていく相手は、ビジネス現場の人たちだからです。その人たちとうまくコミュニケーションを取って気に入られないと、分析すべき課題や着眼点を見つけられませんし、分析結果が出ても現場にうまく伝えられません。

 そうなると担当者は往々にして独りよがりなデータ分析に走り、“数字遊び”に陥ります。これが一番失敗しやすいパターンです。