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写真1●Mobile Asia Expo 2013最大のスポンサーである中国移動通信
写真1●Mobile Asia Expo 2013最大のスポンサーである中国移動通信
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 世界最大の携帯電話事業者である中国移動通信(チャイナモバイル)は、Mobile Asia Expo 2013最大のスポンサーであり、イベントの中心的な企業でもある。カンファレンス会場でも、同社の名前がそこかしかで目に入る(写真1)。

 その中国移動が前面に押し出していたのが「4G」だ。第2回は、カンファレンスと展示会のブースを通した中国移動の現在を見ていく。

広告もブースも「4G」が主役

 各社が自社イベントや交渉の場として利用している会場外の高級ホテル側から見ると、同社の巨大な広告が目立つように配置されている(写真2)。その中で最も目立つ文字が「4G」だ。同社が言う4Gとは一義的には「TD-LTE」だが、少なくともこうした広告にTD-LTEという言葉はない。実際、同社の会場内のブースでもメインで押しているのは「4G」であり(写真3)、個別の展示で「TD-LTE」という用語が使われている程度だ。

写真2●「4G」を強調した中国移動通信の広告
写真2●「4G」を強調した中国移動通信の広告
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写真3●Mobile Asia Expo 2013の展示ブースも「4G」が中心
写真3●Mobile Asia Expo 2013の展示ブースも「4G」が中心
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 実は日本でもTD-LTE方式を「4G」という名称でサービスを展開している事業者が存在する。ソフトバンクモバイルだ。同社はソフトバンクグループのWireless City PlanningのTD-LTE互換のAXGP(高度化XGP)サービスを「Softbank 4G」として提供している。コンシューマにサービスを提供する際は、通信方式そのものを訴求するよりも、分かりやすい別の名称を用いるのが一般的だ。中国移動もいよいよ商用サービスに向けて、その訴求に乗り出したというのが一面の見方だ。

 一方、現地在住の識者は、「TD-SCDMAによるサービスが必ずしも成功したとは言えないため、あえて同じTDD方式である『TD-LTE』という名称を出さないようにしたのではないか」との見方を述べる。いずれにせよ、中国移動が本格的に「4G」訴求に乗り出したのは事実である。現在は特定の都市でしか展開していないTD-LTEの商用トライアルを、いつから本格的な商用サービスとして展開できるのか中国政府の免許交付の出方を待っている状況だ。