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 市場に出回る汎用部品だけで実現したハードウエアである「ホワイトボックス」が、高性能ネットワークスイッチの分野で登場し始めた。2013年8月には、日本のACCESSが、台湾製スイッチに自社製ソフトを搭載して販売することを発表した。

 ACCESSが発表した「AEROZ(エアロス)」()は、高さ1Uの筐体に10ギガビット/秒のイーサネットポートを48個搭載する。価格は120万円で、大手メーカー製の3分の1以下という価格破壊を実現した。

図●ACCESSが発表したネットワークスイッチ「AEROZ」
台湾メーカーが製造した「ホワイトボックス」のスイッチに、ACCESS製のSDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)コントローラーを組み合わせて販売する。
図●ACCESSが発表したネットワークスイッチ「AEROZ」
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 AEROZはSDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)を実現するプロトコルである「OpenFlow」に対応し、SDNコントローラーから、複数のスイッチを集中制御できる。「ネットワーク機器に必要な機能をソフトで実現するSDNの世界では、スイッチのハードはコモディティ化が進むと言われていた。しかし実際には、安価なスイッチがなかなか登場していない。そこでソフトメーカーである当社が、ハード市場に参入した」。ACCESSの石黒邦宏専務執行役員はこう語る。

 これまで、10ギガポートを数十個搭載するような高性能スイッチは、ネットワーク機器ベンダーの独壇場だった。しかし近年、スイッチの心臓部である「スイッチングチップ(パケットの転送処理を行う半導体)」を販売する米ブロードコムや米インテルなどの半導体メーカーが、スイッチのハード製造に必要な参照設計(リファレンスデザイン)を公開するようになったため、台湾メーカーがホワイトボックスのスイッチを製造し始めている。

 AEROZは、台湾クアンタ・コンピュータが米ブロードコムの参照設計を基に製造したスイッチに、ACCESSの「ZebOS」を搭載する。ZebOSは、米シスコシステムズの「IOS」に相当するネットワークOSで、L2/L3スイッチの機能を備える。

 米国では、ホワイトボックスのスイッチ向けに、LinuxベースのネットワークOSを販売する米カミュラスネットワークス(Cumulus Networks)などのベンチャー企業もある。スイッチメーカーの米ピカ8(Pica08)も、ネットワークOSの外販を計画しており、スイッチのホワイトボックス化の流れは強まっている。