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 「若手に教える」「若手を育てる」という行為の多くは、日常の中に溶け込んでいるといえます。上司や先輩の普段の態度や振る舞い、あるいは上司や先輩との対話の中から、部下や後輩が学ぶことはとても多いはずです。

 上司や先輩の一挙手一投足を、若手は何気なく見ています。その中から、「こういう風に振る舞えばいいのか」「こんなやり方があるのか」と学んだり、「この場でその発言はマズイのではないかな?」「上司なのだから、そんなことを言わないでほしい」と批判的に見たりするものです。

 自分が若手を育てているつもりはないのに、良くも悪くも「若手育て」に関与してしている。こんなケースは意外と多いものです。

自分のチーム以外の先輩からも学ぶ

 以下は私の経験です。新卒で入社したDEC(ディジタル イクイップメント)には「ブラザーシスター制度」というOJT制度があり、新人ごとに先輩を一人アサインすることになっていました。私には1年上のシスターが付きました。

 でも、シスターが何もかも面倒を見ていたわけではありません。チーム全体が、場合によっては隣のチームの先輩が、新人である私に対して多岐にわたって指導してくれました。この時期に、さまざまな先輩からとても多くのことを学びました。

 私は最初から講師職で採用されていたので、配属先での最初の任務は、ITを教える研修の準備でした。ある程度勉強が進むと、先輩たちの前で実際の研修を模したリハーサルをします。講義だけでなく、質疑応答の練習もあります。

 リハーサルの際は、先輩たちから厳しい質問を受けます。質問に答えられず、しどろもどろになることも多々あり、とても緊張する時間でした。