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 ホーチミンの西150キロメートルほどに位置するカントー市は、ベトナムに5つある中央直轄都市の一つだ。ベトナム交通運輸省傘下の政府系企業であるクーロンCIPMは、同市とヴィンロン省に架かるカントー橋にNTTデータの橋梁監視システム「BRIMOS」を採用。変位センサーや加速度センサーといった各種センサーを取り付け、ひずみなどの情報をリアルタイムで収集している。

(聞き手は岡部 一詩=日経コンピュータ

BRIMOSをどのように活用しているか。

写真1●クーロンCIPM マネジャーのグエン・ナム・ティエン氏
写真1●クーロンCIPM マネジャーのグエン・ナム・ティエン氏
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 システムの構築を2012年12月に完了し、2013年4月からは実際の監視作業を開始している。2年後ぐらいをメドに交通運輸省を含めて、有効性の評価をチェックすることになるだろう。

 現在はモニタリングカメラによる事故調査などで成果をあげているが、将来的にはより高度な利用を計画している。例えば通過車両の重量計測だ。重量制限以上のトラックなどを監視することができる。これはカントー橋をメンテナンスするうえで、有効な手段だと考えている。

 近い将来、他の橋への適用も予定している。候補となっているのはカントー橋の上流に位置するバンコン橋。カントー橋と同じく巨大な橋だ。

課題はあるか。

 橋梁モニタリングシステムの導入は、ベトナムで初めての試み。新しいシステムなので、マネジメントやオペレーションが難しい。

 既に監視業務を開始しているものの、エンジニアの習熟には時間が必要だ。今後1~2年間は、エンジニアのスキルアップのために教育などを実施していかなければならない。

日系IT企業の評価は。

 技術や業務の質は非常に良く、その上勤勉だ。ただしコストの面では改善の余地があると考えている。ベトナムは発展途上の国であり、コストが非常に重要になってくる。

他国の企業と比べてどうか。

 今年から、韓国のサムスンと共同でITS(高度道路交通システム)に関わるプロジェクトに取り組んでいる。ただしまだプロジェクト自体が始まったところなので、比較するには情報が十分ではない。

今後、日系IT企業には期待することは。

写真2●カントー橋
写真2●カントー橋
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 まずは今回のカントー橋におけるプロジェクトについて、感謝の意を表したい。そして、ベトナムには他にも多くのビジネスチャンスがある。

 ただし1つの企業で全てのシステムを構築しようとすれば、コストが膨らんでしまう。ベトナムのローカル企業と協力し、業務をシェアすることでコストを抑える工夫をすることが重要になるだろう。