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 業務用ヘアケア大手のミルボンは、2013年12月から本格稼働を予定しているタイの生産工場向けに、業務用システムなどを構築している()。初期投資額は約3000万円(本誌推定)。「タイ工場にIT専用のスタッフは配置しないので、現地のシステム運用負荷をいかに軽くできるかが重要だ」と、情報企画室の畠中健二統括マネージャーは話す。

図●タイ工場向け情報システムの導入に関するミルボンの取り組み
図●タイ工場向け情報システムの導入に関するミルボンの取り組み
現地の運用負荷を軽減させるため、日本のクラウド上でシステムを構築する
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 現地の運用負荷を軽くするための工夫は主に二つある。まず、構築中や運用中に生じた問題に、日本から素早く対応できるよう、日本のIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)上で業務アプリケーションを稼働させる形態を選択した。販売管理システムを2013年1月に稼働させたのに続き、会計システムは7月、生産管理システムは9月に稼働させて、タイからIP-VPN経由で利用できるようにする予定だ。

 採用したIaaSは、ヤマトシステム開発が2012年から提供している「クロネコデータセンタークラウド(IaaS)」。もともとミルボンは国内でも同サービスのヘビーユーザーで、2012年8月には基幹系システムを移管した。クラウド採用前は100近くあった国内サーバーを、2013年6月時点で9割移設するほど活用が進んでいる。

 二つめの工夫は、現地のサポート拠点が、日本側とスムーズにやり取りできる体制かどうかを重視して業務パッケージを選定したことだ。畠中統括マネージャーによると、ソフト会社が海外拠点を構えていても、現地スタッフのITスキルに不安があったり、問い合わせなどをした際に現地側と日本側とで話す内容が食い違っていたりすることはよくあるという。

写真●東洋ビジネスエンジニアリングのタイ拠点
写真●東洋ビジネスエンジニアリングのタイ拠点
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 そこで畠中統括マネージャー自ら、複数のベンダーの現地拠点を視察し、東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)を選定(写真)。B-EN-Gの販売・生産・原価管理ソフト「MCFrame CS」と、会計ソフト「A.S.I.A. GP」を採用した。

 赴任歴10年以上の日本人技術者10人弱とタイ人技術者十数人が在籍するB-EN-Gのタイ拠点について、「国内技術者との情報共有がしっかりしており、エスカレーションがスムーズだ」(畠中統括マネージャー)と高く評価している。