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 2013年9月20日、ついに新型iPhoneが発売された。新型iPhoneはハイエンドモデルの「iPhone 5s」と廉価版の「iPhone 5c」に別れており、廉価版は従来のiPhone 5と同等性能を安価に提供している。

 このうちハイエンドモデルに搭載される指紋認証機能(Touch ID)の精度を実験してみたので、その結果を公開する。

iPhone 5sが搭載した指紋認証とは?

写真1●米AppleのTouch IDについての説明映像

 そもそも、iPhone5sが搭載した指紋認証とは、技術的にはどういった機構だろうか。米Appleが提供している情報によると、ホームボタンの内側に、500dpiの高精度カメラを搭載し、指紋のカーブや分岐点、それに生物かどうかの判断をする静電気チェックをしているという(写真1)。

 この方式は静電容量方式と呼ばれ、身近なものではノートパソコンのタッチパッドが採用している方式に近いと考えればよいだろう。

 アップルが公開した指紋認証技術の解説映像には、1つの指紋が表面(表皮層)と内側(真皮層)分かれ、真皮層の指紋を認証しているかのように見える説明が含まれている(写真2)。

写真2●Appleの解説映像で真皮層の指紋を認証しているかのように見える説明

 iPhone 5sが発売される前は、「死んだ人の指では認証されない」、「他人の指紋では認証されない」、「従来の指紋認証を突破する手法では突破できない」とされてきた。

 Touch IDを巡ってはiPhone 5sの指紋認証突破にはセキュリティ研究者によって懸賞金がかけられ、寄付を含め1万6000ドルが集まっているという。そこまで世界中の人がTouch IDに大きな関心を寄せている状態にあるといえる。ただし、既にドイツのハッキング集団が「迂回に成功」と声明を出している。(関連記事:iPhone 5sの指紋認証機能、「迂回に成功」と独ハッキング集団が声明

既存の指紋認証を突破するには?

 現在ノートPCなどが採用している汎用的な指紋認証は、「ライン型」と呼ぶ方式である。この方式では、読み取り部分が指の幅より若干広めとなっている2ミリ程度のセンサーの上に、指をスライドさせる。実際には指をスライドさせることで、表皮層の指紋を読み取ってその形状を基に認証をしている。