PR

 NTTドコモは2013年9月10日、富士通製の「法人向けスマートフォン(仮称)」を12月にも投入すると発表した(、関連記事:ドコモが企業向けスマホの新機種、パケット定額料を月2980円に設定)。

図●NTTドコモが発売予定の富士通製「法人向けスマートフォン(仮称)」と、法人利用において重視される三つの要件
図●NTTドコモが発売予定の富士通製「法人向けスマートフォン(仮称)」と、法人利用において重視される三つの要件
[画像のクリックで拡大表示]

 企業利用に特化し、セキュリティ機能を高めた。情報漏洩を防ぐために指紋認証機能を搭載。情報システム部門がパスワードを一元管理できるアプリや、私的利用を防止する仕組みも備えた。割安な専用料金プランも用意する。iPhone一辺倒ではなく、ドコモが国内の法人市場も引き続き重視することをアピールした格好だ。

 2013年4~6月期に携帯電話端末事業で「3ケタ(億円)の赤字」(加藤和彦最高財務責任者)を計上した富士通にとって、ドコモの後押しは大きな意味を持つ。スマホを核にした「垂直統合」ビジネスを、法人向けモバイル市場で展開しやすくなるからだ。

 ドコモの発表に先立つ8月27日、富士通はモバイル関連製品を「FUJITSU Mobile Initiative」として体系化し、新たに三つのサービスを提供すると発表した。

 目玉は、「モバイルインフラ構築サービス」だ。累計で7000件に達する商談実績を基に、五つの「標準モデル」を策定。業務スタイルの変革やBYOD(私物端末の業務利用)など、顧客ニーズごとに最適な端末やサービスをパターン化しておくことで、インフラ構築期間を短縮できるとしている。

 「端末から回線、アプリやサービスなど、モバイルに関する全ての製品を持っているからこそ、最適なパターンを設定できる。システム運用なども受託し、事業を拡大したい」と、ユビキタスサービス事業本部法人ビジネス統括部の鈴木寿統括部長は意気込む。

 今後は、スマホ端末を顧客ごとにカスタマイズし、富士通が構築するシステムと一緒に導入することも検討する。端末との連動性を高めたMDM(モバイルデバイス管理)システムなどが、法人向けモバイル事業における競争力の源泉になるとみる。

 富士通は、2013年3月期に1800億円だった法人向けモバイル関連ビジネスの売り上げを、2016年3月期に4000億円に引き上げることを目指す。ドコモが投入する法人向けスマホでどこまで売り上げを伸ばせるか。今冬に実力が試される。