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 「伝えたことはしっかりやってくれる。でも、改善策などは提案することはなく、受け身の姿勢である。私たちが求めているのは作業をしてくれる人ではない」(製造業、システム部長)

 「他社への提案書を使い回しているケースが散見される。もっと当社のことを勉強してから提案してほしい。他社と同じ製品を導入して、競争力に差がつくわけがない」(流通業、執行役員)

 「最新の技術がどうだ、専門誌にこういう記事が載っていた、流行のネットサービスを使ってみた、などの雑談ができる人材が減っている。ITに対する関心が低いのだろうか。そういうITベンダーに仕事を任せていると不安を感じる時がある」(サービス業、ITリーダー)

対立関係では幸せになれない

 1725社・組織から集まった顧客満足度調査の回答用紙には、ITベンダーに対する様々な不満が記されていた(図6)。わずか数行の記述であっても、回答者にその理由を尋ねてみると、文面だけからは計り知ることができないITベンダーに対する思いが込められている。

図6●顧客満足度調査の自由記入欄の例
図6●顧客満足度調査の自由記入欄の例
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 「期待しているからこそ、不満を言いたくなる」。顧客満足度調査に回答したCIOやシステム部長は、異口同音にこう語る。実際に調査票を見てみると、たくさんの不満を書いているからといって、必ずしも顧客満足度が低いとは限らない。

 CIOやシステム部長は、ITベンダーに何を求めているのか。取材から浮かび上がってきた姿は、「お互いに切磋琢磨でき、何事にも“熱血”に取り組むパートナー」である。「契約関係はあっても、それは対立関係ではない。お互いに知恵を出し合って汗をかく。こういう関係を築けなければ、これからの競争を生き残れない」と、日本通運の野口雄志常務理事IT推進部長は強調する。

 当然、ユーザー企業がITベンダーに対して不満や改善要望を“言いっ放し”では、ITベンダーとの関係は何も変わらない。熱血なパートナーを見つけ、良好な関係を築くには、ユーザー企業自身の自己改革も不可欠だ。

 ユーザー企業はITベンダーに何を求めているのか。そのためにユーザー企業は何をすべきなのか─。顧客満足度調査でITベンダーを評価したユーザー企業のCIOやシステム部長に、本音を語ってもらった。