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 ICTインフラの普及や通信料金の低下により、ラオスでもビジネスや政府の情報発信媒体としてインターネットやソーシャルメディアが急成長し、多くのサイトが登場している。ただしラオス語(ラオ語)フォントの問題があり、ラオス語によるサイトが普及し始めたのは、まだ最近のことである。

 今回は、日本ではあまり考えられないフォントの状況とラオスのコンテンツ産業の関係について説明する。ようやく台頭し始めたコンテンツ産業にはベンチャーや日本企業が活躍する大きなチャンスがあるはずだ。

タイ語や様々な方法でラオス語を表記

 ラオスでも若者を中心に多くのサイトが出てきているが、CMSを用いた初のラオス語のサイトが「laozaa.com」だろう。2005年頃にICTやインターネットに関心を持つ若者らによって誕生した。参加者はそれぞれ自分の好きな「ICTネタ」を投稿し、いろいろな言語で新しい技術について、積極的にコミュニケーションできるようになった。

画面1●ラオス語版SNSの先駆的存在といえる「punlao.com」は写真や動画も扱えるほか、オンラインゲームまでできる
画面1●ラオス語版SNSの先駆的存在といえる「punlao.com」は写真や動画も扱えるほか、オンラインゲームまでできる
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 その後、ICT分野以外のテーマを拡大させるため「punlao.com」が誕生した(画面1)。これも若い人を中心に、自分の好きな話題を投稿することができる。写真や動画も扱える上に、オンラインゲームまでできることで人気を集めた。まさにラオス語版SNSの先駆的存在といえる。

 ラオス語のコンテンツが珍しかった理由は、ラオス語のフォントが当時、十分ではなかったからだ。マイクロソフトが「Windows Vista」で初めて自社開発のラオス語フォントを導入し、「Windows 7」にも引き継がれたことでようやくラオス語がシステム上で容易に扱えるようになった。

 それまでのラオス語の入力は、有料ソフトの「Lao Script」を用いてフォントを指定して入力するとか、一部ユニコードのフォントセットとして「Saysettha Lao OTフォント」を使用するなど、非常に面倒だった。ラオス語人口が少ないことで市場性が認められず、開発が遅れた上に、品質にも問題があった。

 仕方なく隣国のタイ語を使って、ラオス語を表現するケースが多かった。ラオス語とタイ語はよく似ていているからだ。携帯電話や、SMS(ショートメッセージサービス)やスマートフォン、タブレットなどでも広く使われていた。ソーシャルメディアが普及した現在でも、(あるアプリを経由しないといけないなど)ラオス語入力システムが不便なとき、タイ語がよく使われている。

 ラオス語の発音をローマ字でつづることで表記する、「KARAOKE」語と呼ばれる手法もある。ラオス語は表音文字のため、こうした表記が可能なのだ。特に携帯電話で、しかも短い文書の表記によく使われる。日本語でも「笑う」という表記が「(笑)」や「w」に置き換えられるのと似ている。

 ちなみに「笑う」をラオス語で表記すると、「555」という数字に置き換える例が多い。「5」は「ha」という発音なので、「555」は「hahaha(ははは)」と笑っている感じになるからだ。ただし表記に共通のルールがあるわけではないので、慣れないと理解しにくい面もあった。

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