今回の特集を通じて、Windows Azureの全体概要から個別サービスを紹介しました。連載の最終回は「Windows Azure アプリケーションサービス」と呼ぶ、Windows Azureで稼働するシステム開発に役立つ機能を中心に紹介します。この中には単体でも利用でき、クラウドの活用範囲が広がるサービスも含まれています。
最後にWindows Azureの料金体系や管理など、初めて使う利用者からよく質問を受ける項目を解説します。
Windows Azureアプリケーションサービス
サービス間メッセージ通信を担うWindows Azureサービスバス
「Windows Azureサービスバス」は、Webサービス間のメッセージ通信を担うサービスで、Windows Azure内だけでなく社内環境を含めたハイブリッド環境のほか、他社を含むクラウドサービスの連携を可能にします。WCF(Windows Communication Foundation)をベースとしており、Point-to-point型の“キュー”やPublish/Subscribe型の“トピック”による一方向の非同期メッセージングをサポートしています。
クラウドを含む外部から、社内環境のWebアプリケーションなどのサービスに接続する際も、直接アクセスするための設定をする必要はなく、サービスバスを介して安全に接続できます。
なお、モバイルデバイスで稼働するアプリケーションにプッシュでの通知をする際に、大量のデバイスへ一斉に配信する「通知ハブ」といった機能も用意しています。