PR

 「今日発売になった新製品の評判は」「1時間前に報道された当社の不祥事を世間はどう見ているのか」「当社の主力ビールはどんな時に飲まれているのだろうか」――。

 企業の経営者やマーケティング担当者、製品担当者たちはこうしたことを知りたがっている。それに答えるのが「ソーシャルリスニング」だ。

 ソーシャルリスニングは、TwitterやFacebook、mixiといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に書き込まれた様々な意見をリアルタイムに解析し、企業活動に生かす取り組みである。

 SNS上にある顧客の生の声を聞くことで、製品やサービスの改善、効果的なマーケティング計画の立案、“炎上”を事前に抑える対策といった手が打てる(図1、図2)。

図1●ソーシャルリスニングのメリット。NTTデータ経営研究所と「gooリサーチ」が共同で実施した「企業によるソーシャルリスニングに関する動向調査」。2013年8月に発表
図2●ソーシャルリスニングのメリット。NTTデータ経営研究所と「gooリサーチ」が共同で実施した「企業によるソーシャルリスニングに関する動向調査」。2013年8月に発表
図1、図2●ソーシャルリスニングのメリット。NTTデータ経営研究所と「gooリサーチ」が共同で実施した「企業によるソーシャルリスニングに関する動向調査」。2013年8月に発表
[画像のクリックで拡大表示]

 ソーシャルリスニングを支えるのは、書き込まれた膨大な文章(テキスト)データを自動解析する技術である。

 コンピュータに大量の文章を読ませ、日本語や口語の特徴を学習させ、解析精度を高める技術が発展してきたことで、あいまいな日本語や口語であっても、文意を正しく読みとれるようになってきた。

 例えば「この商品ちょーやばい!」という書き込みがあった場合、この商品を褒めているのか、けなしているのかを前後の文脈から判断できるようになる。

 大量の文章データを解析するには相当なマシンパワーが必要だが、クラウドコンピューティングの進展により、インターネット経由でマシンパワーを必要に応じて調達できるなど、ソーシャルリスニングを実現しやすい環境が整ってきた。

 ソーシャルリスニングを支援するサービスや、ソーシャルリスニング用ソフトウエアも登場している。トランスコスモスは渋谷に「ソーシャルメディアセンター」を開設し、ソーシャルリスニングサービスを提供している(写真1)。

写真1●トランスコスモスの渋谷ソーシャルメディアセンターの様子。専任の担当者がSNSの動向をリアルタイムで監視する
写真1●トランスコスモスの渋谷ソーシャルメディアセンターの様子。専任の担当者がSNSの動向をリアルタイムで監視する
[画像のクリックで拡大表示]

 米セールスフォース・ドットコムはソーシャルリスニング用ソフトRadian6をクラウドコンピューティングサービスとして提供している。Radian6を使うと、企業の担当者は専門的な知識がなくてもTwitterなどの書き込みを自動的に取得、解析できる(写真2)。

写真2●セールスフォース・ドットコムのソーシャルリスニングツールの画面。専門の知識がなくても、どのようなキーワードが注目されているか、話題がどのように変遷しているかを見られる
写真2●セールスフォース・ドットコムのソーシャルリスニングツールの画面。専門の知識がなくても、どのようなキーワードが注目されているか、話題がどのように変遷しているかを見られる
写真2●セールスフォース・ドットコムのソーシャルリスニングツールの画面。専門の知識がなくても、どのようなキーワードが注目されているか、話題がどのように変遷しているかを見られる
写真2●セールスフォース・ドットコムのソーシャルリスニングツールの画面。専門の知識がなくても、どのようなキーワードが注目されているか、話題がどのように変遷しているかを見られる
[画像のクリックで拡大表示]

 こうしたサービスやソフトを利用し、専門組織を作ったり、専任の担当者を置いたりして、ソーシャルリスニングに取り組む企業が増えていくと見られている。

 Twitterで消費者が「A社の商品が使いにくい」とつぶやいただけでA社の担当者から「どのような点にご不満でしょうか」と応答が来る、いわゆるアクティブサポートが当たり前に日が近づきそうだ。