MicrosoftからSurface Pro 2およびSurface 2が発売された。両者ともに、Windows 8.1を搭載したPC的なデバイスだが、Surface 2は、ARMアーキテクチャのプロセッサを搭載し、その上で稼働するWindows RTが使われている。つまり、初代のSurface RTの名前が変わり、Surface 2と呼ばれるようになったわけだ。
だが、RTというシンボルがないことのほうが混乱してしまうようにも感じる。なぜなら、アーキテクチャが異なることで、従来の Windows 用アプリケーションとは互換性を持たないからだ。もちろん、いわゆるストアアプリは使えるが、レガシーなWindowsで使われていたアプリは全滅だ。デフォルトのスタート画面からはデスクトップのタイルさえなくなっている。
だが、Windows XPからの移行先にWindows RTを選ぶというのは悪くない選択だ。一般的なWindowsアプリが動かないことが逆にメリットだという考え方もあるからだ。WindowsはWindowsなので、例えばプリンタなどの利用には不自由しないはずだし、Officeアプリだけは、Microsoft 純正のものが付属する。価格的にもそれなりにリーズナブルだ。
もちろんRTにも落とし穴がある
もちろん落とし穴もある。単にOffice文書が読み書きできて、同等のブラウザが使えるという点だけを見れば、それで十分と考えてしまうのだが、アーキテクチャが異なることで、マクロ等がうまく動かないケースが出てくる。Windows XPの32ビット版からの移行先に64ビット版のWindows を選んだ場合も同様の問題に直面するかもしれない。Microsoftでは、Officeの使用にあたっては特に問題がない限りは32ビット版の使用を推奨しているが、RTに付属するOfficeは「ほぼ同じ」としながら、マクロ、アドイン、カスタムプログラムなどが使用できない点に留意しておく必要がある。これもまた、予期せぬトラブルを回避するためのメリットであると考えることもできるのだが…。
Windows XP終了まであと23週。
フリーランスライター