Windows XPのサポートが、来春に終了するとはいえ、それまではまだ脆弱性の修正などの更新は継続する。移行のためにさまざまな検証を続けている組織は多いと思うが、完全な移行までには、きっと実際の現場の業務において、従来通り、Windows XPが使われ続けることになるだろう。
この状況は、悪意のある第三者にとっては、狙い撃ちにしやすいものでもある。これまでは、時間を置き、様子を見てから適用していた更新についても、できるだけ速やかに適用するようにしたほうがよさそうだ。月例のパッチはもちろん、任意の時点で配布されるパッチについても注意を払い、常に、更新配布の動向をウォッチし、新たな配布があれば、すぐにテストして現場のWindows XP搭載パソコンに適用するようにしたい。
OSのみならず、同じ時期にサポートが終了するOffice 2003についても同様のことがいえる。今なお、実際に稼働するWindows XP + Office 2003のインストールベースが少なくない状態が続いているが、そのことが分かっているわけで、新たな脅威にとっては格好の標的になりかねない。
バージョンアップの有無で使用するアプリも選別しよう
また、常用しているアプリケーションについても、XPより新しいWindowsのバージョンをサポートしていないようなものが、現時点であるとすれば、その利用をやめることも検討してみよう。WindowsはXPの次にVistaがでて、7が出て、今は、8、8.1がリリースされているわけで、その間、新しいOSのサポートを怠ってきたアプリケーションのベンダーは切り捨ててしまった方が、今後のことを考えたときにはよさそうだ。
つまり、このアプリケーションがあるからXPから抜けられないという状況は足かせのようなものだ。まずは、その呪縛から逃れることを考えよう。サードパーティ製の市販アプリはもちろん、自社のために独自開発を依頼した場合も、今の今まで新たなOSのバージョンへの移行を提案してこなかったベンダーなのだとしたら、今後つきあっていっても、いいことはなさそうに思える。
Windows XP終了まであと22週。
フリーランスライター