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 これまでの特集で実施した作業によって、LinuxディストリビューションのCentOSを搭載したサーバーにSamba 4をインストールして、Active Directory Domain Controller(以下AD DC)の環境が構築できている。

 今回の特集では、Samba4によるAD DC環境において、Sambaの管理コマンドである「samba-tool」やRSAT(Windowsに備わっているGUIベースのリモートサーバー管理ツール)を用いて、ユーザーやグループなどを管理する方法について解説していく。併せて、RSATに含まれているコマンドラインツールのcsvde(csvde.exe)を用いて、ユーザーを一括登録理する方法も紹介する。

(1)管理端末の環境を整備

 RSATを利用するには、管理端末となるWindowsクライアントの環境を整備する必要がある。ここでは、クライアントOSがWindows 7の場合を例に説明するが、Windows 8/8.1やWindows Vistaでも同様の手順で環境を整備することでSamba 4を管理できる。

 まず、Windows 7向けのRSATを「Microsoft Download Center」からダウンロードする。Internet ExplorerなどのWebブラウザーを起動し、URLに「http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=7887」を指定して「ダウンロード」をクリックする。OSがWindows 7以外の場合は、Webブラウザーの検索窓に「リモート サーバー管理ツール」と入力して検索し、利用OS向けのRSATのダウンロードページにアクセスしてダウンロードする。

 なお、Windows 7向けRSATの「Windows6.1-KB958830-x86-RefreshPkg.msu」は64ビット環境向け、「Windows6.1-KB958830-x86-RefreshPkg.msu」は32ビット環境向けである。利用OSがいずれの環境なのかを見分けるには、コンピューターアイコンを右クリックして現れるメニューから「プロパティ」を選ぶか、コントロールパネルを開いて[システムとセキュリティ]カテゴリーの[システム]をクリックする。すると、システムのプロパティ画面が表示され、「システムの種類」欄に32ビットなのか、あるいは64ビットなのかが記されている(図1)。

図1●システムのプロパティ画面
図1●システムのプロパティ画面
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