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 日立製作所の社長交代発表の記者会見に行ってきました(関連記事:日立新社長、中西氏の“愛弟子”である東原執行役専務が昇格)。

 東原敏昭執行役専務が4月1日付で執行役社長兼COO(最高執行責任者)に、中西宏明社長は会長兼CEO(最高経営責任者)に就き、川村隆会長は相談役に退くというのが内容です。1時間ほどの会見は、川村、中西、東原の順で3氏が話した後、質疑に答えるものでした。

 海外経験が豊富で、電力やプラントなどインフラ関連の事業経験が豊富な東原氏の社長就任は、「社会イノベーション」を掲げる日立にとって自然な選択肢なのかもしれませんが、会見の場で同氏の口から何度もクラウドとビッグデータという言葉が飛び出したのには少し驚きました。社会イノベーションを中心とした事業の中で、高付加価値、高収益のサービスを実現する切り札にクラウドとビッグデータを据えようとしている、というのでしょうか。

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)の提唱するインダストリアル・インターネットを連想しましたが、クラウド、ビッグデータ、サービスの高収益化は、グローバル製造業に共通する成長の方程式になっているのかもしれません。

 個人的に印象に残ったのは、川村会長が会見の冒頭、社長交代人事の内容を話した後、「日立がかつてない危機に瀕しておりました2009年、私は執行役会長兼社長として戻ってまいりました」から始めた日立復活の道のりについての部分です。それほど長くはありませんでしたが、危機を乗り越え、史上最高益を射程にとらえたトップの引き際にしか聞けない内容でした。