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 「Leading in a Digital World(新しいデジタル・ワールドをリードせよ)」――。これをテーマに、2013年10月6日~10日に「Gartner Symposium/ITxpo 2013」が米国・オーランドで開催された。そのキーノートのもようを5回にわたってお届けする。

 第3回目の今回は、ガートナーでリサーチ部門バイスプレジデント兼ガートナーフェローを務めるハン・ルホン氏の講演だ。ルホン氏は、Internet of Things(IoT)がもたらす社会への変化を力強く語った。なお講演の動画は、ガートナーの日本語サイトから視聴できる。


[前回から読む]

 デジタルによって、様々な産業、また我々が働く環境は大きく変わりつつある。CIO(最高情報責任者)やITリーダーとして、皆さんはデジタルテクノロジーとビジネスモデルを活用して会社を変革するという役割を担っている。デジタル産業経済(Digital Industrial Economy)というビジョンは、大げさに聞こえるかもしれないが、我々の日常生活におけるシンプルでありながら根本的な変化を表している。

 2020年、ある広場ではこんなシーンが展開されているだろう。従業員たちが行き交い話したりしている一方で旅行者も動き回っている。一見、特に変わったことはないように思えるが、よく見てみると、電車の運転席に誰もいない無人運転であることが分かる。

 無人運転の技術は安全性が確保され、歩行者は電車にひかれる心配をする必要はない。なぜなら、目には見えないけれど、その背景となっている世界に我々は信頼を寄せているからだ。

人が「モノ」と話す時代へ

 こうした世界に目を向けてみよう。いくつかの驚きがあるかもしれない。

 例えば、ネットワークでやり取りされているコミュニケーションを見ようとすると、広場にいる人たちからのメッセージを見ることができる。ただ、よく見てみるとメッセージの大部分の発信者は人ではない。(1)建物 、(2)自動車、(3)都市インフラ――などからのものであることが分かる。

 午後6時。ビルはネットワークを使ってドアやキャビネットの錠と通信し、ロックダウンする。これによって従業員の流れを調整すると共に、個人の入館権限を変更する。エアコンシステムは省エネモードに入る。