「Leading in a Digital World(新しいデジタル・ワールドをリードせよ)」――。これをテーマに、2013年10月6日~10日に「Gartner Symposium/ITxpo 2013」が米国・オーランドで開催された。そのキーノートのもようを5回にわたってお届けする。
最終回の今回は、ガートナーでリサーチ部門バイスプレジデント兼ガートナーフェローを務めるデーブ・アロン氏の講演だ。アロン氏は、デジタル時代に求められるリーダーシップについて具体例を挙げながら語った。なお講演の動画は、ガートナーの日本語サイトから視聴できる。
[前回から読む]
皆さんは、自分の企業に変革をもたらすデジタルの力がどこから来ているかを知っているだろうか。導入したばかりのソーシャルアプリケーションを、楽しんで使っているだろうか。また、すべての基本的なベースが整ったと考えているだろうか。
1年前や2年前を振り返れば、ほとんどの方は大きく前進したと考えているだろう。しかし、すべきことは、まだ山のようにあるのだ。
従来のIT環境について実行上の問題があると考えているCIO(最高情報責任者)は、わずか10%しかいない。ところが、皆さんの半数はデジタルの課題に対応する準備がまだ整っていないと考えている。それは、デジタルがほかとは異なっているからだ。
デジタルはオプションでも、アドオンでも、結果論でもない。デジタルは、顧客、コラボレーション、ビジネスモデルのあらゆる局面に浸透している新たな現実だ。したがって、360度全方位を網羅したデジタルリーダーシップが必要となる。