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 IEEE 802.11acは、2008年に標準化作業が始まり、2014年1月に標準化が完了した無線LAN規格だ。使用する周波数帯は5GHz帯。特徴は最大7Gビット/秒という高速さだ。スループットでは1Gビット/秒以上を目指している。これで無線LANも、1Gイーサネットを超えるところまできたといえる。

 11acの高速化のポイントは、MIMO、チャネルボンディング、変調方式のそれぞれを拡張すること。このうちMIMO、チャネルボンディングは第3回で紹介した11nの高速化技術だ。つまり11acは、これまでの規格のように全く新しい高速化技術を採用するのではなく、11nの技術を拡張することで1桁以上の高速化を図る。

 この第4回では11acのドラフト仕様を基に、MIMO、チャネルボンディング、変調方式について、11nからどのように拡張していくのかを順に見ていこう。

11nの技術を最大限拡張

 MIMOでは11nで最大4ストリームだったのを最大8ストリームとする。これで11nの伝送速度を2倍に押し上げることができる。ただし8ストリームを機器に実装するのは消費電力やコスト的にまだ先になりそうだ。実際、米ブロードコムが2012年1月に発表した11acドラフト対応の無線LANチップでは、3ストリームまでしかサポートしていない。