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 今日、子どもたちのインターネット利用をきっかけとなったネットいじめ、ネット依存、SNSを介した犯罪者との遭遇、性的虐待(性的搾取)、個人情報・プライバシー情報の漏えいなどが社会問題となっている。このためインターネットを利用する、発達段階にある青少年の保護に向けた社会的な取組が急務となっている。

ケータイ・スマホの所持禁止は解決策に成り得るのか?

 この状況に対し、石川県では小中学生の携帯電話利用に関して、保護者は「防災、防犯その他特別な目的のためにする場合を除き、携帯電話端末等を持たせないよう努める」という条文を織り込んだ改正「いしかわ子ども総合条例」を2010年1月に施行した(図1)。

図1●「いしかわ子ども総合条例」( http://www.pref.ishikawa.lg.jp/kodomoseisaku/
plan-jyourei/index-jyourei.html)

 本条例は「努力義務」であり、条例を守らなくても罰則を受けるものではない。しかし、青少年の携帯電話の所持に関する事項を条文に記載するということは、それだけ本問題が重要な地域の政策課題であることを意味する。条例化によって、子どもたちをインターネットによってもたらされる負の側面から守ろうとする強い意思表示と考えられる。

 2014年1月には、鳥取県米子市のPTA連合会が、保護者や子供たちに向けて、「ケータイ・スマホ等に関する緊急アピール」を公開した(図2)。このアピールでは、「私たちは、子どもをインターネットの弊害から守るために『小中学生にはケータイ・スマホ等を持たせません』」という宣言を明記している。

図2●米子市が公開した「ケータイ・スマホ等に関する緊急アピール」について http://www2.sanmedia.or.jp/
yonago-pta/kinkyuapi-
ru260131.pdf

 米子市PTA連合会は本宣言を公表した理由として、保護者のインターネットに関する知識不足や家庭での保護監督能力不足により、子どもたちがインターネットの様々なリスクに直面していることを緊急事態と捉えたとしている。

 ただし「単に『持つことを一切禁止する』ということではなく、『子どもの安全を確保するためなどに必要な場合は、保護者はその危険性を理解し、家庭内でのルールを定めるなど責任を持って持たせる』ことを妨げるものではありません。」と宣言内に書き添えてある。子どもを保護する立場の保護者がインターネットの光と影を認識するために学ぶ必要があることを強調しているのだ。