アーティストはGoogle Glassに高い関心を寄せ、グラスを使った作品の発表が相次いでいる。スミソニアン博物館では、観覧者がGoogle Glassを着装して作品を見ると、グラスに関連ビデオが再生される。メトロポリタン美術館は、画家がGoogle Glassで創作活動をする試みを支援している。現代美術はデジタル技術に刺激され、新たなジャンルが誕生し、ヒトとアートの関係が恒久的な変化を遂げている。

10億人の視点で見る星条旗
ワシントンD.C.のスミソニアン博物館(National Portrait Gallery)で「Portrait of America」という作品 (上の写真) が展示され話題となった。これは現代アーティストDavid Datunaが作成したもので、「Viewpoint of Billions (10億人の視点)」というシリーズの最新作である。
Viewpointシリーズは、コラージュやイメージの上に多数のメガネを重ね、レンズ越しにメディアを見る構成になっている。メガネは個人の視点、幻想、観念、分散、統一などを表している。「Portrait of America」では、2000個のレンズを通して星条旗を見る構成で、Presidents’ Day (初代大統領ワシントンを記念する祝日) のイベントとして博物館に展示された。