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ピラミッド型構造から抜け出す

 日本のIT業界が目指すべき方向は明らかだ。多重下請けを前提としたピラミッド構造を捨て、IT企業がユーザー企業と対等の立場でサービスを提供する、フラットな構造を目指すことだ(図2)。2015年問題は、答えを持ちながら長く変われなかったIT業界が危機感を共有し、自らを変革する好機と言える。

IT業界構造を「ピラミッド型」から「フラット型」へ
図2●ユーザー企業、元請けIT企業、下請け企業を含む国内IT業界構造の現状と理想型
図2●ユーザー企業、元請けIT企業、下請け企業を含む国内IT業界構造の現状と理想型
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 真っ先に動き出しているのは、現場の中小IT企業だ。「IT受託に頼っては将来が見えない」との危機感の下、事業の比重をIT受託から独自サービス開発に移し、ピラミッド構造から自ら離脱しつつある。

 ユーザー企業のIT部門も、IT業界の構造を改革する重要なプレイヤーだ。常に先端技術にアンテナを張り、小回りの良く優秀な中小IT企業を発掘し、社内の新規事業とITを結びつける役割が求められる。

 これまでユーザー企業のIT部門が、大手IT企業にシステム開発を丸投げせざるを得なかった原因の一つに、国内IT技術者の雇用流動性が低いことがあった。プロジェクトごとにIT部門がプログラマーを実力本位で雇用し、CIO(最高情報責任者)すらヘッドハントで雇い入れる米国とは対照的だ。

 ここにも改善の兆しが見える。IT技術者派遣のインテリジェンスは2014年1月20日、フリーランスのITコンサルタントやプロジェクトマネージャー(PM)をユーザー企業などに派遣するサービスを始めた。IT派遣のリクルートキャリアは、プログラマーの実務スキルを評価する「CodeIQ」を2012年6月から運用、2014年1月時点で3万3000人以上の技術者を集めている。単純な人月でプログラマーを調達する現状から脱却する第一歩だ。