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 ビジネスのグローバル化のスピードは、さらに加速している。そんな状況下で「グローバル人材が必要だ」という声が聞こえはじめて久しい。象徴的な出来事としては、楽天の英語社内公用語化、ファーストリテイリングの世界共通の人事制度が挙げられる。

 これらのニュースからほぼ5年たった現在、他の大手企業もお題目で済ませるのではなく、グローバル人材育成の具体的な施策に着手してきている。私が執行役員を務める組織人事コンサルティングを手掛けるJIN-Gにおいても、「グローバル人材を育成したいがどうしたらよいか」などと、育成の相談を受けるケースが急激に増えてきている。

写真1●高層ビルが立ち並ぶシンガポールの金融街
写真1●高層ビルが立ち並ぶシンガポールの金融街
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 グローバルといっても、全地球的な人材を育てたいというよりは、新興市場において活躍できる、つまり「まだ発展途上であるマーケットにおいて、イニシアティブを取れるような人材を育てたい」というニーズが、特に増えているように感じている。  そこで今回は、前回までの連載を受けて、新興国の中でも日本のビジネス界が注目している東南アジアにフォーカスして、筆を進めて行くことにする。

 そして、その東南アジアのマーケットで成果を出せる人材、つまり「東南アジアで勝てる」人材をどのように育成できるかついて、具体例を交えながら解説したい。

シンガポール統括人事担当者調査の結果からわかること

 東南アジア各国のオペレーションの統括拠点となることが多いシンガポールで、アジア各国に駐在・勤務している日本人ビジネスパーソンが高い成果を出すために、どのようなスキルや知識、技能、経験を持つべきかについて、在シンガポール日系企業の人事担当者10人にヒアリングしたことがある。