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バックアップ 質と量とで 方式選択

 今回は、インフラ設計の肝のひとつであるデータバックアップの話である。

 バックアップの目的は大きく二つある。障害時などへの備えと、データ保存のためである。前者は、ハードウエア障害やソフトウエアによるデータの論理破壊、ユーザーの誤操作による消去などからデータを復旧させること。後者は、帳票の再現や長期分析、監査や法令対応が目的である。今回は、前者のバックアップについて解説する。

 現在のバックアップ設計において、重要なことは、バックアップの「質」と「量」を考慮して、方式を決定することだ。

量に“負けない”ようにバックアップを設計

 まず量について。現在、システムが扱うデータ量は飛躍的に増えている。絶対量が増えているのに加えて、クラウドなどで一つのストレージに集約することが増えてきたためだ。こうした急増するデータ量に“負けない”設計が必要になる。

 例えば、クラウドシステムでリソースが集約され、一晩でバックアップし切れないデータ量になったとしよう。この場合、データの鮮度を犠牲にし、1週間かけて順番にバックアップを取得するといった設計にすることがある。

 フルバックアップは週次で実施することにし、日次では差分データを取得する。この組み合わせで、前日までのフルバックアップと同等の状況にする方法もある。最近では、フルバックアップした媒体に差分データをマージする機能を提供しているソフトもある。この、差分バックアップ方式は、クラウド環境ではハイパーバイザーとバックアップソフトが連携して実現する。