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 個人情報保護に関しては、「統計情報として、個人が特定されない状態で民間企業に提供する」。今後はより多くのデータを集めるために、協定を締結した上で市の健診データベースに、中小企業の民間健診データを集約する構想もある。最後に三木氏は「実証実験で終わるのは望ましくない。民間サービスと結び付けて、事業が自立して継続することが不可欠」と述べた。

防災にらみデータカタログ整備

大石 哲也氏
大石 哲也氏
静岡県 企画広報部 情報統計局 情報政策課 専門監

 静岡県の大石哲也情報政策課専門監は、2013年8月に開設した「ふじのくにオープンデータカタログ」について報告した。きっかけは東日本大震災だった。「予想される東海地震の防災・減災のためにオープンデータ化を進めた」。

 途中、様々な課題が顕在化した。例えば、避難所情報では「紙かPDFしかなくボランティアが人力で電子化したり、住所や位置情報がない場合や略称の場合は、個別に確認して地図にプロットした」(大石氏)。また庁内の反応も、改ざんされて悪用されたら誰が責任を取るのか、今のままで誰も困っていないなど、否定的なものだった。

 大石氏は「課内で議論し、まず公開を検討してみると決めた」。課題については、(1)データは公開できる(請求されたら開示義務があるデータが大半)、(2)商用利用を認める(企業が利益を上げ税金を納めてくれればよい)、(3)使用時の申請や承認は不要(ネットに公開する意味がなくなる)と結論を出していった。

 オープンデータカタログは、「当初は30種類程度だったが、現在は90近いデータがそろった」。裾野市も参加し、バス停留所の位置情報などを提供している。民間企業が開発した成果物も出ている。「17年度までのICT戦略では500種類という数値目標を掲げた」(大石氏)。