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特別講演:オープンデータは国と地方でシームレスに
遠藤 紘一氏
遠藤 紘一氏
内閣情報通信政策監(政府CIO)

 2日目の特別講演では、内閣情報通信政策監(政府CIO)の遠藤紘一氏が「オープンデータ政策の推進」と題して、政府や自治体が保有するデータの利活用をテーマに講演した。

 遠藤氏は、まずオープンデータ戦略について説明。「民間に上手に活用してもらうのが目的。政府も自治体も、データをどうやって見つけやすく使いやすい形で提供するかを考えなくてはいけない」と指摘した。2013年6月に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」の中でうたっている、新産業・新サービスが創出されるような社会、健康で安心して生活できる社会、世界一安全で災害に強い社会、便利な暮らしができる社会を目指すとした。

 2013年末にはデータカタログサイト「DATA.GO.JP」の試行版を公開。9000件のデータを掲載しており、「今後もっと公開データを増やし、年内に本格公開したい」と意欲を見せた。また、「カタログサイトにかなりのアクセスがあり、感想・意見・要望が寄せられている。今後は面白い活用方法があれば公開していく考えもある。API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)の公開も進めていく」と付け加えた。

 個人情報の活用については、政府のIT総合戦略本部で13年12月に、パーソナルデータの利活用を進めるための制度見直し方針を決定したことに言及。「個人情報保護法を改正しなければいけないのなら、そうするということ。社会の利益のためには、個人情報を特定されることを避けながら活用していく必要がある」とした。自治体は社会福祉や税金など、住民の氏名を含む機微な情報を多く保有している。遠藤氏は、「政府としては、『こういう情報の提供の仕方、活用の仕方をすれば、法に触れないし、個人が特定されて不利益が生じることはほぼなくなる』という活用の基盤となる情報を提供していきたい」と述べた。

 今後の予定については「15年1月の通常国会に法案を提出したい。14年6月をめどに法律の大綱を作って公表し、意見を伺う(パブリックコメントを募集する)予定」と説明した。

 最後に遠藤氏は、「法律上の限界があり、自治体にああしろこうしろと細かいことは言えない。ただ、困っていることがあれば、お手伝いはできる。国と地方がシームレスに、国民と企業によいサービスを提供できるようにしていきたい」と協調を呼びかけた。