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 「妊娠から子育てまでの期間の母子をいかに総合的に支援するかという観点から、母子健康手帳に着目した。母子健康手帳を電子化しようとする動きは既にあるが、単に紙の手帳をデジタル化しただけでは意味がない。医療機関が扱う周産期(出産前後)の電子カルテと連携できる形で、母子健康手帳を電子化・標準化することが重要だ」と、日本マイクロソフト パブリックセクター統括本部 官公庁事業本部 公共イノベーション推進室 シニアインダストリーマネージャーの神田宗宏氏は話す。

 こうした仕組みを整えることで、「病気になってから初めて電子カルテを作成するというやり方ではなく、健康な乳児期からパーソナル・ヘルス・レコード(PHR)を開始できるようになる」(インテル 法人営業推進本部 医療ソリューション担当マネージャーの清水由香氏)。実際、乳児期や学童期の健康管理が成人後の健康に及ぼす影響は大きい。例えば、6歳ごろまでの食生活と成人後の糖尿病の罹患リスクには強い相関があることが知られているという。

想定する電子母子健康手帳の仕組み
想定する電子母子健康手帳の仕組み
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 母子健康手帳を電子化すれば、そのメリットは大きい。例えば、委員会で標準化に取り組む項目の一つに、新生児や乳児の感染症予防に向けたワクチン接種情報の電子化がある。ワクチンを接種した際、その製造元メーカーや製造ロットなどの情報を、バーコードを読み取ることで電子データとして保存し、母子健康手帳に記録しておく仕組みだ。これにより、ワクチン接種後に万一何らかの副作用が生じた場合でも、製造ロットにまでさかのぼって原因を究明できる。

記録方式の統一を目指す

 母子健康手帳の電子化の機運は高まりつつあるが、記録する内容や記録法に関する方式は現状では統一されていない。しかも電子カルテなどの医療情報との連携はこれまで強く意識されてこなかった。委員会は今後、これらの課題の克服に取り組む。