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 日産自動車の社員は、日常的な業務にV-upのエッセンスを入れることを「V-upの日常づかい」と呼ぶ。システム部門にとって重要な仕事の1つであるシステム開発の要件定義にも、V-upは有効のようだ。

 「V-upで用いるツールや手法のいいところを抜き出して、それを情報システム部門の日常的な業務に用いている。特に業務要件を固めるフェーズでV-upが非常に役立っている」。日産自動車のグローバル情報システム本部本部長の能丸実氏(写真1)は、こう語る。

「PID」という統一フォーマットを活用

写真1●日産自動車の能丸実グローバル情報システム本部本部長
写真1●日産自動車の能丸実グローバル情報システム本部本部長

 情報システムの要件定義は、どの企業やベンダーにとっても苦労の多いものだろう。システムを使用する側と提供する側、あるいは発注する側と受注する側がコミュニケーションを取って、「そのシステムで何を実現したいのか」「どんな機能や仕様を盛り込むべきか」などをすり合わせていく。

 ところが、システムの試作段階まで来ると、「求めていたのはこんなものではない」といった“ボタンのかけちがい”が発覚する。システム化の業務では、大幅なプログラムの修正や、手戻りを余儀なくされることは少なくない。

 「システムの計画や要件を固めるとき、そもそも課題は何か、要因は何か、最適な方策は何かといったことを双方で整理しなければならない。その整理の方法は完全にV-upの要素と一致している。だから、我々はシステム開発のプロセスにV-upを織り込んで日常づかいをしている」。能丸氏はこう話す。

写真2●IS企画統括部の森則雄氏
写真2●IS企画統括部の森則雄氏

 システム部門はシステム開発の提案書として、「PID(Project Initiation Document)」と呼ぶ統一的な書式を使っている。システムを使用する側と用意する側で業務要件の認識を共有するためだ。

 そしてこのPIDにおける各項目に、V-upのエッセンスを用いているのである。システム部門で、V-upのプロジェクト管理を担当している森則雄氏は、「PIDの中味そのものがV-upの要素と一致しているから、PIDの各項目にV-upの各要素を当てはめていくだけでいい」と説明する(写真2)。