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 富士通の2014年3月期の決算発表の会場に行ってきました(関連記事:富士通、2014年3月期決算は6期ぶり増収、営業利益6割増)。円安と株高に助けられた面はありますが、連結売上高が前年同期比8.7%増の4兆7624億円、営業利益が同61.5%増の1425億円ですから、大幅な業績改善です。構造改革が進んだと評価することもできるでしょう。

 今期の連結業績予想は、売上高が前期比0.8%増の4兆8000億円、営業利益が同25.6%増の1850億円、最終利益が1250億円でした。気になったのは、PCと携帯電話、さらにはサーバーといったハードウエアのビジネスです。

 前期、Windows XPサポート終了特需でPC出荷台数は大幅増でしたが、携帯電話は不調でした。今期、PCも携帯電話も前期から出荷台数減の予想です。UNIXサーバー不振に対する質問への答えは、PCサーバーを主力と位置づけてビジネスに取り組んできた、というものでした。

 これらのハードはコモディティ化が著しく、利益率の向上を考えれば、撤退する選択肢すらあり得ます。それでも事業を継続する理由について、山本正已社長は次のように説明しました。

 「富士通は、BtoB、BtoBtoCのソリューションで成り立っている会社だ。携帯電話事業は人と人とのヒューマンインタフェースであり、なくてはならないものだ。トータルでソリューションを提供するためには、ヒューマンインタフェースの開発は続けないといけない」(富士通山本社長、2013年度決算説明会一問一答 から引用)。

 富士通のライバルである米IBMは、PC、PCサーバーのいずれの事業も売却しています。携帯電話は製造していません。IBMが力を入れるのは、買収したSoftLayerの技術をベースにしたパブリッククラウド。富士通との違いを感じます。

 山本社長は、最近の同社の「ソリューションビジネスにはほとんどの場合、クラウドが入っている」とも話しました。ハードへのこだわりとクラウドをいかに融合させて、ビジネスを拡大させるのか。注目していきます。