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 Wolleschensky氏は、V2Vシステムには考慮すべきセキュリティの課題が2つあるという。ひとつは、仕様を満たさない不完全な自動車や部品が誤ったメッセージが送ることでユーザーがシステムへの信頼を無くしてしまうこと。もうひとつはV2Vシステムを使って、関係者が自動車の移動履歴などのプライバシー情報を入手してしまうことである。

 UMTRIはこれらの課題を解決するために、PKI(public key infrastructure)を使った認証の仕組みである「SCMS(security credential management system)」をV2Vシステムに導入しようとしている。V2Vシステムのセキュリティを確保する仕様にはいくつかの候補案があるが、Wolleschensky氏によると、UMTRIの案は実際に採用される可能性が最も高いものだという。

 具体的にはV2Vシステムでメッセージを出す自動車や部品に対して、信頼性を保証できるものに「Central Authority」がディジタル証明書を発行する。証明書には改ざんを防ぐために、256ビットの楕円暗号を使ったディジタル署名を記載。1週間に20枚ずつ証明書を更新することで、移動履歴を追跡できないようにする。

 さらに、アプリケーション、ネットワークなどのレベルでの履歴追跡を可能にする識別子(identifiers)も、証明書と同時に変更していく。

 UMTRIでは2012年8月から2014年2月まで、米ミシガン州のAnn Arborの交差点19カ所を含む道路に必要なユニットを設置し、2836台の車両を使ったV2Vシステムの実験を展開した。この実験結果を受けてDOTは2014年2月、V2Vシステムの実用化に向けた取り組みを開始することを発表しているという。