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 NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、同社が全国に張り巡らせたネットワークを支える基幹ルーターの設定作業にBRMS(ビジネスルール管理システム)を活用した(写真1)。「20時間かかっていた作業を7時間に短縮できた」と、出口秀一プロセス&ナレッジマネジメント部長は、その効果を振り返る。

写真1●NTTコミュニケーションズ
写真1●NTTコミュニケーションズ
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 前回は、オークローンマーケティングにおけるBRMS(ビジネスルール管理システム)の活用事例を見てきた。同社は、コンシューマー向けのビジネスで、同ツールを適用している。数多くの判定ルールが存在し、変更も生じやすい。まさにBRMSを適用しやすい領域と言える。一方でNTTコムの導入事例は、BRMSがコンシューマ向け以外の分野でも威力を発揮することを示している。

 BRMSの導入によって狙うのはコストの削減だ。同社は経営目標として、年間100億円規模のコスト削減を掲げている。「固定費として隠れていた人手の作業を効率化したかった」(出口部長)という。

1万行のコンフィグファイルを自動生成

 NTTコムは、VPNサービス「Arcstar Universal One」の基幹ルーターとして、仏アルカテル・ルーセントの大規模ルーターを使用している。BRMSを適用したのは、1台当たり1万行にも及ぶルーターのコンフィグファイル(環境設定ファイル)を作成する作業だ。

 元々、ひな型となるコンフィグファイルは存在する。ただし、ルーターのOSバージョンごとに複数あり、収容するIPアドレスやホスト名といった設定情報は工事のたびに変えなければならない。新設なのか増設なのかによっても、設定項目は異なる。

 ファイルを作成するのは、NTTコムの工事部門だ。ネットワークの設計部門から受け取った設計書を基に、作業手順書やコンフィグファイルの作成を担当する。

 アルカテル・ルーセントの大規模ルーターには、約80項目の設定情報を付与しなければならない。工事担当者は受け取った設計書とマニュアルを頼りに自分で判断しながら、記述作業を進める。担当者が作成したファイルは、リーダーが同じ作業をトレースして、ダブルチェックする。この作業を1台こなすのに20時間以上、約3日間かけていた。そこにBRMSを適用することで、「属人的な要素を排して、自動化するのが目標だった」(出口部長)という。