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 それぞれの国でのローカル要件を取りまとめ、「共通したグローバル要件に合意すること」が会議の目的です。要件の大項目ごとに2時間のWeb会議システムを活用したバーチャル会議を設けており、計5回で全ての大項目をカバーする予定です。

 要件定義の会議は日本本社のPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)が調整することになっています。PMOによって、各国のステークホルダーには会議の目的と計5回のミーティングのトピック(大項目)を伝えています。

 さらに、大項目ごとにローカル要件をまとめておくように事前作業の指示をPM(プロジェクトマネジャー)から出してもらい、準備は万全だと思われました。ところが、実際は計5回の会議でグローバル要件に合意することができないどころか、全ての大項目をカバーすることができませんでした。

 同じ会社であっても、各国・地域ごとに組織と文化、法律が異なるため、業務要件は異なってきます。各国から様々な要件が出てくることは想定できるかもしれませんが、その調整には想定以上の工数がかかることが多いのです。

 原因としては様々ありますが、経験上、日本本社主導のプロジェクトであるため、業務要件も日本に合わせられると思い込んでいる場合が多いからです。あらかじめ業務要件の調整方法が合意されていれば、問題は軽減できますが、立場の違いにより、日本本社の業務要件に各国が寄ってくれると想定するのは大変危険です。

Web会議の活用には注意が必要

 グローバルミーティングでは参加者の地域が離れているため、Web会議システムを使用することがよくあります。技術の向上に伴い、音声、映像、通信の品質は向上し、参加者が同じ部屋にいるような感覚で議論を進めることができるようになりました。

 ただし、あくまでもバーチャルな仕組みであり、相手の細かい表情や会議全体の空気を読むことが難しく、真意をくみ取ることができない場合があります。手軽さを優先させて音声のみで会議を実施する場合もありますが、この場合は相手の表情を読むことはほぼ不可能になり、議論が“空中戦”になる可能性が高いのです。