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業務プロセス設計力の弱さは克服できる

 Web系の技術者も、その多くがマーケッターや営業担当者と同様、現場で商売をする人である。そして、Webサイトやコンテンツの設計・制作を通じて、どうしたら客にもっとアクセスしてもらえるか、そして客に喜んでもらえ、自社の商品やサービスを買ってもらえるかについて、常に仮説・検証を繰り返している。

 つまり、Web系の技術者はWebマーケティングやECといった、ITを活用したビジネスの現場を担うことで、カスタマー・エクスペリエンスの設計に関する知見を日々蓄積しているわけだ。このことは、Web系の技術者が別のビジネスのために新たなシステムを構築しようとした際に、大きな力になるのは間違いない。

 断っておくが、私はだからと言って、業務プロセスの設計よりもカスタマー・エクスペリエンスの設計のほうが重要だと主張しているわけではない。カスタマー・エクスペリエンスをまず考えるべきだと言っても、どちらも重要性においては変わらない。業務プロセスの設計をおろそかにすれば、やがて業務が回らなくなるし、致命的なミスを引き起こすリスクを抱え込むことにもなるからだ。

 Web系の技術者は当然のことながら、業務プロセスを設計する力は弱い。そして時々、それが原因で痛い目に遭う。リーンスタートアップで新規ビジネスをスタートし、アジャイル開発でどんどんシステムを作ったのはよいが、業務プロセスが杜撰でやがて業務がパンクする。そんな経験を経ることで、Web系の技術者も業務プロセス設計の重要性と自分の力の無さを自覚することになる。

 重要なのはこの点だ。自分の弱点を自覚したWeb系の技術者は、業務プロセスを設計する力を鍛えようと努力するだろう。なんせ日々ビジネスの現場で仕事をしているわけだから、業務は熟知している。優秀な人ならば、業務プロセス設計のエキスパートを自認する基幹系の技術者の域に達するのも、それほど難しいことではないはずだ。