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 需給バランスがユーザー企業に有利な時期なら、ベンダーは仕事が欲しいから、優れたソリューション提案を出そうとする。だが、今は仕事がいくらでもあり、開発要員の確保も大変なのだ。無理をして新規案件に手を出す必然性に乏しいわけで、優秀な技術者には本来のフィールドで十分に活躍し、稼いでもらったほうがよい。従ってユーザー企業は、優れたソリューション提案を当面得られないと覚悟したほうがよい。

 さらに、最新技術などを活用した“とんがった”提案も、既存のベンダーからは期待できないだろう。従来型のSI(システムインテグレーション)や受託ソフト開発を手掛けていれば十分なわけで、あえてリスクを取る必要がないからだ。ベンダーの将来を考えるとどうかと思うが、多くのベンダーがそうした経営姿勢であることは事実だ。今後は、提案の範囲を絞り込み定番パッケージの活用ばかりを勧める、どこも代わり映えしない凡庸な提案が増えてくるはずだ。

 そんなわけで、近くシステムの再構築を予定するユーザー企業は、パッケージあるいはクラウドを活用して、独自開発を極力避けるのが賢明だ。どうしても独自開発しなければならない戦略的なシステムの開発は、内製化するか、特定分野に高い技術力を持つITベンチャーの力を借りるしかない。考えてみれば、これは正しい方向だから、ちょうど良い機会かもしれない。