PR

 まず一つめの「組織の不可逆性」から解説します。組織には様々な不可逆性、つまり一方通行で元には戻らないという性格が潜んでいます。それは以下のような物理的・心理的両面での「不可逆性」が私たちの身の回りの事象に潜んでいます。

 まず物理的な不可逆性とは、

  • 数が増える
  • 平均化する
  • 複雑化する

 といったことであり、次に心理的な不可逆性とは

  • 一度できたものはなくせない
  • 慣れたもの、知っているものへ流れていく
  • 楽な方向に流れていく

 といったことです。

 これらの「不可逆性」が普遍的に存在しているためにどこの組織でも

  • 規則や会議は増える一方
  • 組織の階層化や専門化は進行する一方
  • 現場に近い業務の外注化は増加する一方
  • リスク回避性向は増加する一方
  • 社員の能力や商品のアイデアは「凡庸」になる一方

 といった事象は程度やスピードの差はあれ、必ず「不可逆的に」進行していくのです。つまりこうした現象は一度始まってしまえば、基本的に逆戻りすることはありません。何らかの「外科手術」(いわゆる「リストラ」など)によって一時的に不連続な形でもとに戻すことはできても、必ずまたその不可逆過程に入っていき、こうした「老化現象」は着実に組織の活力を削いでいきます。